ナイロビ市廃棄物管理能力向上(Capacity Development of Solid Waste Management of Nairobi City)

  • 種別:技術協力プロジェクト
  • 案件名:ナイロビ市廃棄物管理能力向上プロジェクト
  • 実施地域:ナイロビ
  • 協力期間:2012年2月〜2016年3月
  • 実施機関:ナイロビ市役所

【画像】

市街地の路地に不法投棄されているごみ

【画像】

市職員によるごみの積み込み作業

【画像】

民間業者による住宅地でのごみの収集作業

【画像】

市職員との改善計画に向けた議論

ケニア国の首都であり最大の都市であるナイロビ市の人口は、2009年の304万人から2030年に594万人にまで増加が見込まれており、それとともに人々の日常生活や商業活動から出されるごみ(廃棄物)の量も急増すると予想されています。現在のごみ処分場は、すでにその容量の3倍以上の廃棄物が持ち込まれており、土壌汚染、悪臭などによって周囲の衛生環境は劣悪なものです。また、廃棄物管理体制も十分ではなく、特に低所得者居住地域で収集運搬が十分に出来ていないことから、都市衛生上の大きな問題となっており、新規廃棄物処分場の建設と適正な廃棄物管理システムの確立が急務となっています。

同国の国家開発計画である「Vision2030」は、2030年までに、高い生活水準、国際的な競争力及び経済的繁栄を達成することを上位目標とし、持続可能な経済成長のために環境保全が重要視され、都市部における汚染対策及び廃棄物管理システムの改善が必要とされています。

本プロジェクトでは、ナイロビ市の廃棄物管理に責任を持つ市役所職員の能力向上を図り、市の廃棄物収集・運搬サービスを拡大させるため、フランチャイズ制(注)による収集・運搬サービスの提供および地域組織の協力に基づくスラム街での収集・運搬に係わるパイロットプロジェクトの実施、廃棄物関連の収支を一般会計から切り離した特別会計の設置などを実施しています。

(注) ナイロビ市全域をいくつかの区域(ゾーン)に分けて、各ゾーンのごみ収集を入札によって選定した業者に独占的に任せる制度。