ケニアマニアのみなさんへ-ケニアの素敵なところランキング-

氏名:平岡 咲幸希
隊次:2017年度4次隊
職種:コミュニティ開発
任地:ケリチョ
配属先:ケリチョカウンティ農業・畜産・水産事務所
出身県:大阪府

今月のボランティアをご覧のみなさんこんにちは!ケニアでJICA海外協力隊として活動している、平岡咲幸希と申します。

あなたがこのページをご覧になっているということは、「協力隊」「ケニア」といった言葉を検索してたどり着かれたのでしょうか?それともJICAのHP上に100ヶ国以上ある「各国における取組」の中からケニアのページを見つけてくださったのでしょうか?いずれにしても、ケニアに強い関心がある方でないとこのページにはたどり着けないはずです。今回はそんなケニアマニアのみなさんに、私の思う「ケニアの素敵なところランキング」を紹介したいと思います。しかしこのページは活動報告のためのページなので、ランキングの前にまずは活動報告を少し書きます。

私は茶葉の生産地として有名なケリチョという町の農業・畜産・水産事務所で、地元農家の方々の収入向上を目指す活動をしています。中でも、「農作物の加工販売を通した収入向上」というのが配属先からの要請なので、主に地域の農家の方々を対象に農作物の加工や、マーケティング、出納帳のつけ方などのトレーニングをしています。ソルガム(たかきび)やバナナの農家さんと活動することが多いです。
ケニアに赴任になってから1年半が経ちましたが、正直なところ未だに活動が上手くいっているとは言えません。「収入向上」という目標に対して計画通りの結果は出ていませんし、農家さんとの勉強会は2時間遅れで始まるのが当たり前で、遅れてでも開催できれば御の字といったところです。6回連続で勉強会が延期になり、最終的には開催できなくなったこともありました。今思えば私のやり方に良くないところがあり反省しているのですが、当時はただただ落ち込んでいました。
そんなときにいつも心の支えになってくれるのが、良き理解者である同僚や、仲良くしてくれている農家さんたちです。同僚には上手くいかなかったことを愚痴っぽく話してしまうのですが、いつも「そんなのよくあることだ」「気にしなくていいよ」といった言葉をかけてくれます。今となっては定型句のように何度も聞いた言葉ですが、それでもそういった言葉をかけてもらえると気持ちは楽になります。農家さんには直接愚痴ることはありませんが、いつも温かく受け入れてくださり、一緒に世間話をしながらミルクティーを飲むだけで心が落ち着くので不思議です。中には私を娘のように気にかけてくださる農家さんもいて、ついつい甘えてしまいます。このように心の支えになってくれる温かい人々のおかけで、私はなんとか1年半ケニアで活動することができました。とても恵まれた環境で活動できていると思います。彼ら、彼女らにはこの場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思います。「コォンゴイ、ミッシン!」ケリチョで使われているカレンジン族の言葉です。綴りが分からなくてカタカナで書いてしまいました。カタカナでは伝わらないと思うので、今度会ったときに改めて言おうと思います。

というわけで、私が思う「ケニアの素敵なところランキング」第一位は「人の温かさに触れる機会が多い」というところです。上に書いた私の身近な人々だけでなく、道端で出会う人やマタツ(乗り合いバス)で出会う人々からも、人の温かさを感じることがよくあります。満員のマタツでは、当たり前のように他人の子どもを膝に乗せている人がいます。道に迷ったときは、必ず誰かが助けてくれます。目的地まで送ってくださることもあります。もちろん日本人も心は温かいと思うのですが、ケニア人は日本人に比べて温かさを全面に出しているように感じます。なので一位に選びました。ランキングの二位以下はまたの機会に。

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任地ケリチョのお茶の大農園。美しい緑が広がる、のどかなところです。

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農作物の加工のトレーニングの様子。バナナ農家さんと一緒にバナナジャムを作りました。生で販売するよりも、加工することで販売価格が数倍になります。