マラウイボランティアレポート「考える・感じることの大切さを伝えたい-小学5年生へのマラウイ活動紹介」

2022年1月13日

名前:西村 亜希子
隊次:2019年度3次隊
職種:薬剤師
配属先:チャイルドレガシー・インターナショナル
出身地:大阪府貝塚市

2021年12月14日、滋賀県の渋川小学校児童5年生に向けたマラウイ活動紹介オンライン授業を行いました。学校側の要望としては、職種や活動内容よりも国際協力に参加しようと思った心の変化や価値観についての話を伺いたいとのことだったので、協力隊参加までの経緯、マラウイ生活を通しての気づきを中心にお話しさせて頂きました。

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交流の様子1

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スライドの一部

授業開始前から元気いっぱいの5年生を目の前にするとこちらもワクワク。児童代表から始まりのあいさつがあり、私に与えられた30分という短い時間の構成は、1)なぜ協力隊に参加しようと思ったのか、2)マラウイでの生活、3)活動、そして4)気づいたこと、という内容にしました。できるだけ分かりやすい言葉で話すよう心掛け、調べればわかる事は極力避けるようにしました。ただ、彼らにとってはマラウイという国すら聞いたことがないかもしれないので、電気、水、住居など日本との大きな違いやマラウイの良さも知ってもらいたいと思い、実際の写真や動画と体験談を交えながら伝えました。
マラウイ人はあいさつをとても大切にしていること、人々のコミュニケーション力の素晴らしさ、出来る限り手助けをする肩を寄せ合った生き方など。そして互いの目を見て心で話すこと、そうするうちに肌の色は見えなくなってくる…人種が違っても同じ人間であり家族であると感じてくる。いろいろなことに興味を持つこと、チャレンジすること、そしてそれらが繋がり、いつかやってみたかったことに活きてくること。また、私たち協力隊は与えられた仕事をするのではなくて、何をしたらよいのかを考えなければなりません。何が問題なのか、問題を見つける事、見つけた問題についてどうしたら良いかを仲間と一緒に考え話し合い、実行していく…活動していくにあたり必要なことは「考える」に尽きることをお話ししました。

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交流の様子2

児童側はミュートにしていたため彼らの反応が聞こえなかったのが残念でしたが、ノートを前に熱心に聞いてくれている姿には私も気合が入りました。大事なことは何か、大切にするべきことは何かを伝えたかった。最後に児童からの質問の時間も設けられましたが、大勢が手を上げてくれていたにもかかわらず数人に対してしか受け付けられず申し訳なく感じました。

思えば私が道徳の授業でアフリカの難民の映像をみて衝撃を受けたのは、彼らと同じ小学5年生。食べるものがなくてがりがりにやせ細っておなかが膨らんだ子供にハエがたかっている。世界のどこかの国で起こっているそんな現状に驚き、そのショックだけは記憶にずっと残っていました。今般、学校交流の依頼が来た時には、感受性豊かなこの年齢の子供たちに伝えたい事はたくさんある、是非ともと喜んで引き受けました。もっと話したい事、伝えたい事、交流の時間が欲しかったのですが、私の話が彼らの心に響き何かを残し、彼らの将来の道を考えるきっかけとなってくれたら本望です。