マラウイボランティアレポート「マラウイの良い所」

2023年2月17日

名前:田畑耀
隊次:2021年3次隊
職種:理学療法士
配属先:マンゴチ県病院
出身地:神奈川県厚木市

マラウイに来て1年が経ちました。マラウイに来た当初、私はマラウイでの生活が不安で、気づけば先輩隊員やJICAスタッフの方々に、マラウイってどんな国なんですか?と聞いていました。そうするとかえってくる答えは皆、「人が優しくて良い所だよ」でした。確かにマラウイはアフリカの温かい心と言われてはいるのは知っているけども…本当かよ?そう思っていました。しかし1年間マラウイの人たちと、一緒に生活してみて私にも「マラウイが良い所」というのが分かってきたような気がします。

マラウイの人たちは家族だけでなくお隣や少し離れた近所の人たちまでもが私のイメージしていた家族という枠を超えて、家族のように支え合って生活しています。そしてそれは日本から来た私にも同じようにしてくれます。停電して火を起こさなければいけないときはすぐに火おこしを手伝いに来てくれます。水がなければ子供たちが井戸から水を運ぶのを手伝ってくれます。マラウイの郷土料理が食べたいといえばすぐに作ってくれます。朝私が寝坊しそうになれば、外から大きな声で起こしてくれます。とりわけ私はだらしない人間なので特にマラウイ人たちにお世話になっているのかもしれません。マラウイの人たちにとっては当たり前のことなのかもしれませんが、私はこのマラウイの人たちの当たり前のようにしてくれる優しさ、皆で支え合っている感じが好きです。人と人との繋がっている感覚がとても心地よいのかもしれません。そんなマラウイの人と人との繋がり、支え合い、優しさ、これがマラウイに住んだ人たちも私も「マラウイを良い所」と感じる1つの理由なのではないかなと思います。

当初は、マラウイの人たちがいくら温かい心をもっているって言ったって言葉も文化も違うし日本から来た私の事を相手にしてくれるのか不安でした。しかし実際は、1人で生活しているなんて感覚はありません。ジェスチャーとつたない現地語でも思いを伝えあえる沢山の家族と一緒に暮らしている、そんな気分です。マラウイで生活することが怖く感じていたのも、ただマラウイの事を知らなかったからなんだと気づきました。マラウイの人たちと一緒に暮らしていくなかでお互いを理解し合い、最初に持っていた不安もすぐに消えていきました。日本から遠いアフリカで現地の方たちと一緒に暮らす、なかなか簡単にできることではありません。そんな貴重な経験を今できていることがとても嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。

私に残された期間は後1年です。限られた時間の中でもっと沢山のマラウイを知り、そして日本の事も少しでも知ってもらえるようそんな活動ができたらと思います。正直、私がマラウイに来たことで「マラウイのここが大きく変わった」と胸を張って言えることはありません。むしろ私の活動は助けてもらってばかりです。残りの一年、次は私がマラウイの人たちに何ができるか、マラウイの人たちと同じ目線に立って一緒に考え、目の前にいるマラウイの人たちの生活が少しでも改善されるよう1人でも多くのマラウイの人達を笑顔にできるよう顔晴りたいと思います。

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いつも助けてくれる近所の家族

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活動後は近所の子どもたちと遊ぶのが日課