思い出の一枚「私がマラウイに戻った理由」

2021年5月20日

名前:清水 良介
隊次:28年度1次隊(2016年7月~2018年7月)
職種:コミュニティ開発
配属先:ムチンジ県コミュニティ開発局
出身地:三重県桑名市

私は2016年7月から2年間、マラウイ中部に位置するムチンジ県で、コミュニティ開発隊員として活動しました。配属先では住民の生計向上支援のため、村のグループを巡回し、貯蓄や小規模ビジネスに掛かるアドバイスをしたり、ワークショップを実施したりしていました。

私は隊員として2年の任期を終えた後、またすぐにマラウイに戻りました。一番の理由は、マラウイが私にとって、とても居心地の良い場所だったからです。毎朝、同僚や友人とMwadzuka bwanji?(おはよう、元気?)と握手をしながら挨拶をし、何か面白いことがあると、笑ってハイタッチをするようにまたがっちり握手。道を歩いていると、子どもたちが走って追いかけてくるので、学校どうだった?と話をしたり、高い高いをしてあげたり。大人たちは何しているの?こっちに来て一緒に豆食べよう!芋食べよう!と声を掛けてくれました。とてもフレンドリーで、温かく優しいマラウイ人のおかげで、2年間生活をしていて、寂しさや孤独を感じることは一度もありませんでした。

現在は、首都リロングウェで新しい仲間と小さな印刷屋を経営しています。マラウイならでは問題に四苦八苦しながらも、日々新しいことに挑戦できる環境はとても刺激的で、充実した毎日を送っています。

ただ私がマラウイに戻った理由でもあり、私の好きだったマラウイの日常は、去年から続く新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ソーシャルディスタンスを保つため、現在一時自粛中です。マラウイに来てからもうすぐ5年が経ちますが、今初めて少し寂しさを感じています。以前のような温かく、人と人との距離が近いマラウイの日常が一日も早く戻ってくることを心から願っています。

私がこれほどまでにマラウイのことが好きなのは、これまで50年間、歴代の協力隊員の方々が築き上げてきた日本とマラウイの友好関係があるからにほかなりません。これからも両国のより一層の関係発展を祈り、私も私にできることを一つずつ積み重ねていきたいと思います。

次は、ムチンジに比較的近いカスング県で活動していた2015年度1次隊の浜中咲子隊員(栄養士)にバトンを繋ぎます。

【画像】

印刷屋のスタッフと