ひろばニュース

展示連動イベント「地球のピンチを救う!?注目される昆虫パワー」を開催しました。

2022年4月14日

ナゼ昆虫を食べるの!?

日本も戦後、世界からたくさんの支援を受けました

JICA中部なごや地球ひろばでは、企画展・パネル展「セカイ+栄養展」の連動イベントとして、昆虫食について知り、体験するイベントを開催しました!
昆虫が好きな小学生、国際協力に関心がある高校生、「昆虫食に挑戦してみようかな・・・」という社会人など、たくさんの方々が集まってくれました。どうして昆虫食という選択が必要なのか、みなさんと一緒に解明していきました!

最初に、世界の栄養事情を知るため展示案内ツアーにでかけました。いま世界は、栄養が足りていない人、栄養を摂りすぎている人、栄養が偏っている人など、さまざまな栄養不良の課題を抱えています。その課題を解決するためには、保健、農業・食料、教育、水・衛生分野など、多方面からのアプローチが必要です。JICAや国際機関、企業、NGOが実施する取り組みを紹介しました。

ジャングルが好きだから

自然大好き田中さんが登場!

次に、昆虫食について詳しいJICA職員の田中さんから話を聞きました。田中さんは、幼少期から自然が好きで、「ジャングルに行きたい!」と思い大学時代から熱帯雨林を研究。これまでに東南アジア地域、アフリカ地域のジャングル、そして世界最大のジャングル・アマゾンも自分の足で歩いてきました。

JICAでは、環境分野の事業に多くたずさわり、ブラジル事務所勤務経験も。そして昨年はカンボジアで暮らしながらコオロギのベンチャー企業、株式会社エコロギーに出向していました!そんな田中さんから聞く世界の環境問題と昆虫食のお話は、大変興味深い内容でした。

いま昆虫食が注目されている理由のひとつは、世界の人口増加です。この先タンパク質の需要は高まりますが、地球の資源には限界があります。

ブラジルでは、1984年から2020年の間に日本の面積の1.1倍にあたる44万㎢の熱帯雨林が消失しました。さらにショックなことに、この1年で長野県と同じ面積の熱帯雨林が消失しました。田中さんが見せてくれた衛星写真を見ると、消失前後の差は明らかでした。

森林が失われた要因のひとつは、農地や牧草地にするためです。日本で暮らしている私たちも、ブラジルからたくさんの農産物を輸入しているので、こうした環境破壊は決して他人事ではないと感じました。

すごいよコオロギ!

クイズに挑戦!世界ではどれくらいの人が昆虫を食べている?

そこで「地球にも人にもやさしいコオロギ」がこうした課題の解決につながります!

コオロギはタンパク質を豊富に含んでいて、昆虫の中でも圧倒的においしい!早く育ち、天候にも左右されず、あまり手をかける必要も育てるための広いスペースも必要なし!温室効果ガスの排出量も少なく、いいことだらけなのです。

エコロギー社では、カンボジアの菓子工場で廃棄されていた商品規格外の菓子をコオロギのエサに活用。また農家の副業として、コオロギの育て方を教えています。コオロギはフードロス削減にも、貧困をなくすことにも貢献しています。

コオロギを食べてみる!

コオロギっておいしい!

田中さんからコオロギの魅力と可能性を聞いた参加者のみなさんは、すっかりコオロギのとりこに!コオロギを粉末にした「コオロギパウダー」を使用した、カフェ クロスロード特製カンボジアランチを召し上がっていただきました。

食事を楽しんでいただきながら、参加者のみなさんからたくさんの質問を寄せていただいたのでお答えしました。多かったのは「今まで食べた昆虫で一番おいしかったのは?」という質問。田中さんは「クリームチーズみたいな味がする虫です!でもコオロギがやっぱりおいしいですね!」と言っていました。

食後に、希望する方にだけコオロギらしさが残る「コオロギスナック」を試食していただこうと思っていたところ、なんと全員が試食を希望!小さなお子さんも「コオロギのお菓子おいしかった!」と言ってくれました。

今回のイベントについて参加者の方からは、昆虫食が注目を浴びる理由がわかり、世界の栄養事情や環境問題にも目を向けられる機会になったとの感想をいただきました。なごや地球ひろばでは、展示やイベントを通して、国際協力や世界のいまを発信していきます!ぜひなごや地球ひろばへお出かけください。

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