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―リボンから学ぶ算数― JICA海外協力隊による模範授業の実施(戸髙隊員/2023-1小学校教育)

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs

2024.05.10

ソゲリ小学校で活動する戸髙隊員が5年生の算数クラスにて模範授業を行いました。この模範授業にはソゲリ小学校の同僚教員のほか、国家教育省カリキュラム開発局職員、JICAの教育専門家も参加しました。

授業のトピックスは「小数を含んだ掛け算」です。「1メートル80トヤ(現地通貨)のリボンを2.4メートル買ったら幾ら?」といった設問に対して生徒が理解しやすいように、戸髙隊員は色紙で作ったリボンを用意し、生徒たちが「1メートルのリボン=80トヤ」のイメージをもって、掛け算の式を導き出す方法を指導しました。模範授業の後に同僚教員による授業も行われ、戸髙隊員が作成した教材を使いながら、同僚教員自身の指導方法を活かした授業が行われました。 模範授業後の反省会では、参加した教育省カリキュラム開発局職員から、模範授業の実施を高く評価するとともに、「JICAの技術協力やボランティアプログラムと協力して、パプアニューギニア全土に日本式の算数教育実践方法が普及することを期待しています」とのコメントがありました。

当国の3年生から6年年生の算数授業では、JICAの技術協力により開発された国定教科書や教員用の指導書が使われていますが、教育現場では具体物を使った授業はあまり行われていないという現状があります。今回のJICAボランティアによる模範授業では、同僚教員に日本の算数指導の強みを伝える一つの方法が示されました。 模範授業に参加した同僚教員の中には、戸髙隊員が実演した指導方法を自分の授業に取り入れる先生も出始めており、今後の模範授業を通じて、同僚教員の指導能力の向上・定着が期待されます。

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左:戸髙隊員(2023-1 小学校教育)

生徒の理解を引き出す指導教材 

模範授業に参加した同僚教員の授業の様子

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