令和3年度JICAの予算概算要求について

独立行政法人国際協力機構（JICA）は、「信頼で世界をつなぐ」のビジョンのもと、貧困削減、感染症、紛争、自然災害、気候変動など地球規模のさまざまな課題への取り組みを行っています。令和3年度（2021年度）の予算概算要求内容は以下のとおりです（注）。

（注）JICA運営費交付金及び施設整備費補助金並びに無償資金協力の予算概算要求は外務省が行うことになっており、9月30日、外務省は財務省に対し、同運営費交付金などを含む令和3年度概算要求書を提出しました。外務省の予算概算要求の基本方針については、外務省ウェブサイトをご覧ください。

1．JICA運営費交付金、施設整備補助金
JICA運営費交付金については、165,366百万円（2020年度当初予算比＋14,301百万円）を計上しています。
2020年7月17日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2020（骨太の方針）」等で示された諸課題に対処すべく、外務省の予算概算要求における柱に沿って、以下の3つの柱を重点施策としています。

・新型コロナウイルス感染症を克服するとともに、ポスト・コロナを見据えた取組を進める。
・我が国と我が国の安全を守るべく「力強さ」のある外交を推進する。
・国際社会との連携・協力を一層進め、「包容力」のある外交を推進する。

また、JICA保有施設の補修費として、施設整備費補助金1,208百万円（同＋673百万円）を計上しています。


2．有償資金協力部門
JICA有償資金協力（円借款、海外投融資）の業務運営では、「（1）新興国・途上国における「質の高い成長」支援」、「（2）持続可能な開発のための2030アジェンダ（SDGs）に向けたグローバルな課題への対応」に重点を置き、令和3年度の予算概算要求における事業規模は、総額1兆4,000億円としています。

【令和3年度JICA有償資金協力事業規模】
令和3年度概算要求(A)：14,000億円（令和2年度当初計画(B)：14,000億円）
対前年度比((A)-(B))/(B)：0.0％

JICAは、9月30日、財務省に対し、上記の令和3年度の有償資金協力の事業計画に基づく概算要求書を提出しました。