ラオス向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ラオス電力セクターの持続的開発及び電力品質向上を支援

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2020年10月30日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、10月30日、ビエンチャンにて、ラオス人民民主共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「グリッドコード(※)整備及び運用体制強化による電力品質向上プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

(※)グリッドコード:費用対効果と信頼性の高い電力を需要家まで届けることを可能とするために必要となる、発・送配電全体の計画、運用の方法を定めた包括的なルール・条件。

本事業は、ラオスの電力品質向上のため、グリッドコードの整備、電力系統の適切な計画・運用並びに組織体制の強化を行うことにより、エネルギー・鉱業省及びラオス電力公社の系統計画・運用能力の強化を図ります。ラオスでは、急増する余剰電力を最適かつ柔軟に国内・隣国間で融通できないことが課題となっており、同国の国内系統と隣国の電力系統を連系させる広域連系システムを確立し、自律的・安定的な運用を目指します。また、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール7に貢献します。

2020年9月、JICAとエネルギー・鉱業省及びラオス電力公社は、ラオスが国内の水力発電による電力を周辺国に円滑かつ持続的に輸出するために必要な政策制度・組織事業体の能力開発を行うことを目的に、複数の技術協力プロジェクトを含む戦略的な協力枠組みとして「ラオス電力セクター協力プログラム」を実施することを確認しました。本事業はこのプログラムの中心的なプロジェクトの一つです。

JICAはメコン地域での広域電力融通システム構築に向けて、ラオスにおける送電事業を安定的・効率的に行うための協力を進めていきます。

本事業の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 ラオス人民民主共和国
案件名 グリッドコード整備及び運用体制強化による電力品質向上プロジェクト
実施予定期間 36ヶ月
実施機関 エネルギー・鉱業省(MEM)およびラオス電力公社(EDL)
対象地域 ラオス全土
具体的事業内容(予定) ラオスの電力セクターの自律的な広域連系システムの実現のため、系統運用を規定するグリッドコードを整備するとともに、連系系統を適切に計画・運用し、モニタリングを含む運用体制を強化することで、OJT(On-The-Job Training)等によりMEM及びEDLの系統計画・運用能力の強化を図る。