アフガニスタン向け無償資金贈与契約の締結:UNOPSと連携して、カブール国際空港の航空交通管制サービスセンター及び管制塔を整備し、航空交通管制強化を支援

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2020年12月21日

署名の様子

国際協力機構(JICA)は、12月19日、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)との間で、「カブール国際空港航空交通管制サービス施設及び管制塔整備計画」を対象として19億9,500万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、カブール国際空港航空管制サービスセンター及び管制塔の整備を行うことにより、カブール国際空港での飛行機の安全な離発着や、アフガニスタン上空を通過する航空機の安全性の向上を図るものであり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール9に貢献します。

アフガニスタンの首都にあるカブール国際空港は同国最大の空港であり、内陸国である同国の国内外の交通・物流の拠点となっています。同空港の2019年の年間離発着数及び通過料徴収対象の航空機の年間空域通過回数は前年と比べて14%増加しているなど、航空需要は近年著しく増加しており、現在の管制施設では将来的に十分な対応ができなくなることが想定され、航空管制機能強化が重要な課題となっています。

本事業により、同空港における離着陸数は約5千回、レーダー管制による航空機通過対応能力は24時間あたり約300機増えることが期待されます。また航空機発着及び空港の安全が強化され、人の移動や物流が安全且つ円滑になることで、経済活動の活性化が見込まれます。さらに、アフガニスタン上空の航路の安全性が強化されることで、上空通過機数が増加し、通過料の増収を通じて外貨の獲得にも繋がる効果も期待されます。

JICAは、本事業に加え、「カブール国際空港ターミナル建設計画」(2005年度、30億円)を中心にカブール国際空港に対する8件の協力を実施しており、これらとの連携を図り、同国の航空インフラセクターを継続的に支援します。

【案件基礎情報】
国名 アフガニスタン・イスラム共和国
案件名 カブール国際空港航空交通管制サービス施設及び管制塔整備計画(UNOPS連携)
実施予定期間 36ヶ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 アフガニスタン航空局、UNOPS
対象地域 カブール市
具体的事業内容(予定) ①土木工事、調達機器等の内容
【施設】航空交通管制サービス施設及び付随設備(総延べ床面積約3,500㎡、3階建設備)、管制塔(高さ45m)
②コンサルティング・サービス
施設建設・改築にかかる実施設計及び施工監理・調達監理等