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エジプト「中小零細企業支援事業」に対する融資契約の調印(海外投融資):三井住友銀行との協調融資におけるサステナブルファイナンス(*)・フレームワーク適用第1号案件

【SDGsロゴ】ジェンダー平等を実現しよう

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【SDGsロゴ】1パートナーシップで目標を達成しよう

2021年4月5日

現地で行われたセレモニーの様子(Banque Misr、三井住友銀行、JICAと駐エジプト日本大使(中央))

Banque MisrチェアマンとJICAエジプト事務所長

国際協力機構(JICA)は、3月30日、Banque Misrとの間で、海外投融資によるエジプトの中小零細事業者向け貸付資金の融資契約に調印しました。本融資は、三井住友銀行(SMBC)との協調融資により実施されます。本融資は、JICAの海外投融資再開以降、中東・欧州地域で本邦民間金融機関との協調融資を実施した第一号案件となります。

エジプトでは中小零細事業者がGDPの25%、雇用全体の75%(1,100万人)を占め、エジプトの社会経済において重要な役割を担っています。しかし、中小零細事業者の金融アクセスは限定的であり、中でも、女性が経営する中小零細事業者の金融アクセスはとくに限定的となっており、同国の課題となっています。

Banque Misrはエジプト第2位の大手国営商業銀行です。女性が経営するものを含めた中小零細事業者向けの融資拡大を目標として掲げ、エジプト全国に687の支店(2020年6月時点)を展開し、支店と従業員数をさらに拡大中です。

JICAによる本融資は、Banque Misrによる女性が経営・活躍する企業を含む中小零細事業者向け貸付拡大を支援し、エジプトの持続的な経済成長に貢献するものです。また、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール5、8、9、17にも貢献します。

また、本融資は、3月30日に導入されたSMBCとJICAの協調融資におけるサステナブルファイナンス・フレームワークの適用第1号案件でもあります。本フレームワークでは、開発途上国における開発事業の課題設定・モニタリング・事業効果測定におけるODA実施機関としてのJICAのノウハウを活用して、両行の協調融資にあたって共通の事業効果測定方法・モニタリング手法を用いることで、融資先が創出する開発インパクトを評価し、共有し、マネジメントすることとしています。そうした手法を内包することで、本フレームワークはSDGs達成に向けた取り組みとして国際的に認められた各種のサステナブルファイナンス原則(**)に合致・準拠したものとして、外部評価機関による第三者意見を取得しています。JICAは本フレームワークの導入により、今後もSMBCとの連携を積極的に推進し、開発途上国・地域の経済社会の発展に向けた民間資金動員を加速していきます。


(*)サステナブルファイナンス:環境・社会・ガバナンス(ESG)といった観点も踏まえながら、持続可能な経済・社会に必要な課題解決のため、資金を活用するもの。

(**)国際資本市場協会(ICMA)やローン・マーケット・アソシエーション(LMA)等が定めるグリーンローン原則、サステナビリティ・リンクローン原則、グリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則、サステナビリティボンド・ガイドライン。