イラク向け円借款貸付契約の調印:バスラ製油所の改良により環境規制に合致した高品質な石油製品の増産に貢献

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2021年10月5日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、10月4日、バグダッドにて、イラク共和国政府との間で、「バスラ製油所改良事業(第三期)」を対象として327億円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印しました。

本事業は、イラク南部バスラ県に位置する同国最大級のバスラ製油所において、流動接触分解装置(FCC: Fluid Catalytic Cracking)を含むFCCコンプレックス(FCCを含む製油プラント)を新設することにより、石油製品の品質や生産性の向上を図るものです。イラクは長年続いた戦争の影響などを受け、多くの製油施設が稼働停止状態になったことなどにより、国内で産出される石油の精製が追いつかず、原油確認埋蔵量世界5位の産油国であるにも関わらず、ガソリン等の石油製品を輸入により賄っています。

本事業では、同国初となるFCCコンプレックスの導入により、イラク経済の最重要セクターである石油セクターにおいて環境規制に合致した高品質の石油製品の精製を可能にし、イラクの経済・社会復興に寄与することを目的とし、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール7、 9に貢献します。

本事業に対しては、第一期(2012年10月L/A調印、貸付限度額424億3,500万円)及び第二期(2019年6月L/A調印、貸付限度額1,100億円)の円借款を供与済みであり、今次円借款は第三期分として供与するものです。

なお、本事業に対する円借款には本邦技術活用条件(STEP)(注)が適用され、本事業で整備されるFCCコンプレックスには日本の優れたエンジニアリング・サービスのノウハウが活用される予定です。

 (注)Special Terms for Economic Partnershipの略。わが国の優れた技術やノウハウを活用した途上国への技術移転を通じて、わが国の「顔の見える援助」を促進するために創設された円借款の供与条件。主契約は日本タイド、下請けは一般アンタイド。なお、主契約者は、本邦企業、海外に存する本邦企業の子会社、本邦企業と借入国との共同企業体(JV。本邦企業がリードパートナー)のいずれかであることが必要。また、一定の条件下において、本邦企業と本邦企業の持分法適用会社とのJV(本邦企業がリードパートナー)も主契約者となることが可能。

事業の詳細は以下の通りです。

1.借款金額及び条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
バスラ製油所改良事業(第三期)(Basrah Refinery Upgrading Project(III) 32,700 0.2 0.01 40 10 日本タイド

2.事業実施機関
イラク石油省(Ministry of Oil)
住所:Ministry of Oil Building, Bagdad, The Republic of Iraq

3. 今後の事業実施スケジュール(予定)
(1) 事業の完成予定時期: 2025年8月(商業運転開始時をもって事業完成)
(2) コンサルティング・サービス(詳細設計等):契約済
(3) 本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:調達済
調達パッケージ名:EPC契約パッケージ(EPC Contract Package)

4.JICA情報提供窓口
本事業の調達スケジュールに関する情報は、下記窓口にお問い合わせください。
国際協力機構中東・欧州部中東第二課 イラク担当窓口
(Contact Point for Iraq, JICA Headquarters)
住所:東京都千代田区二番町5-25 二番町センタービル
TEL:+81-3-5226-6660