南スーダン向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ジュバ市の廃棄物管理能力強化を通じて、きれいな街の実現に貢献

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2021年12月10日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、12月9日、ジュバにて、南スーダン共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「ジュバ市きれいな街プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

2011年7月の独立以降首都ジュバ市の人口は増加し続け、これに伴って市内で発生する廃棄物も増加の一途をたどっています。しかし、度重なる治安悪化やこれに伴う財政難の影響により、廃棄物管理に必要な施設や機材、人材及び組織の整備や能力強化が進まず、市内の廃棄物収集量は約7%と推計されています。家庭から排出される一般ごみは未収集のため、住民による不法投棄、野焼き、河川への投棄など不適切な処理を招くほか、特に低所得者居住地域を中心に衛生環境の悪化や、環境汚染、健康被害等も懸念されています。

JICAは同国の独立直後から、廃棄物収集・運搬サービスを導入するために必要な人材育成を行ってきました。最近では、ジュバ市の廃棄物管理計画の更新案を作成して同国政府に提案し、また収集・運搬車両や最終処分場管理用の重機の整備を目的とした無償資金協力「ジュバにおける廃棄物管理改善計画」の贈与契約(Grant Agreement:G/A)を、2021年10月に同国政府と締結しました。

本案件は、ジュバ市において、廃棄物管理計画に沿った実施体制の構築を図るため、廃棄物の収集・運搬から最終処分までの廃棄物管理全体のサービス運営に必要な技術能力の向上と組織面の強化を行い、市内の衛生環境改善に寄与するもので、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール11、12に貢献します。

案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 南スーダン共和国
案件名 ジュバ市きれいな街プロジェクト
実施予定期間 48ヵ月
実施機関 環境・林業省、中央エクアトリア州、ジュバ市環境衛生局、ジュバ郡、レジャフパヤム
対象地域 ジュバ市及びジュバ郡(最終処分場所在地)
具体的事業内容(予定) 専門家の派遣、本邦及び第三国研修の実施、無償資金協力で整備予定の機材の適切な活用を通じて、ジュバ市関連機関の廃棄物管理能力を強化し、廃棄物管理に係る計画(更新廃棄物管理計画(案))の着実な実施とそのために必要な体制構築を支援する。