バングラデシュ向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ベンガル湾沿岸部の避難民受入れ地域住民の生計向上を支援

2022年2月15日

国際協力機構(JICA)は、2月8日、ダッカにて、バングラデシュ人民共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「ベンガル湾沿岸地域漁村振興プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

2017年8月以降、ミャンマーのラカイン州の情勢悪化により、ミャンマーと国境を接するバングラデシュのコックスバザール県に避難してきた人々は約90万人にも達するといわれています。大規模な避難民の流入が短期間で起きたことによって、同県内の生活物資・食料品・移動交通費の高騰、労働市場の混乱等が生じ、避難民や避難民受入れ地域(ホストコミュニティ)の生活が困窮しています。JICAは避難民と、ホストコミュニティに対し、バングラデシュ政府や国際機関と協力し、支援をしています。

本案件は、コックスバザール県のホストコミュニティにおいて、避難民流入の影響を特に受けている漁業従事者に対し、養殖、加工、漁業資源管理技術や地域内の水産物バリューチェーンの改善、漁業以外の収入機会の創出や栄養改善の促進を行います。これらにより、漁業従事者の生計向上を目指し、もって同地域の安定した生活の確保に寄与します。また、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール1(貧困をなくそう)、8(働きがいも経済成長も)、14(海の豊かさを守ろう)に貢献します。

案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 バングラデシュ人民共和国
案件名 ベンガル湾沿岸地域漁村振興プロジェクト
実施予定期間 60ヵ月
実施機関 漁業・畜産省 漁業局(Department of Fisheries, Ministry of Fisheries and Livestock)
対象地域 ダッカ、コックスバザール県のベンガル湾沿岸地域
具体的事業内容(予定) 漁業従事者の養殖、水産加工、漁業資源管理技術や地域内の水産物バリューチェーンの改善を図る。また、漁業以外の収入機会の創出や栄養改善を図る。