インド向け無償資金贈与契約の締結:蓄電池等の整備により、再生可能エネルギー由来電力の有効活用と電力供給の安定化に貢献

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2022年3月31日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、3月30日、デリーにて、インド政府との間で、「アンダマン・ニコバル諸島における電力供給能力向上計画」を対象として40億1,600万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

南アンダマン島をカバーする電力系統では、ディーゼル発電の施設老朽化により、発電効率の低下や故障が頻発し、産業活動にも影響が生じていることから、代替として、二酸化炭素排出量が比較的少ないLNG火力発電設備や、太陽光発電設備を導入する計画が進められています。太陽光発電は電力需要が高くない昼間に発電量が最大となるため、効果的な電力の活用には、昼間の余剰電力を充電し夜間のピーク時に放電するための設備・能力が必要であり、蓄電池の導入が課題となっています。

本事業は、南アンダマン島において、蓄電池及び関連設備を整備することで、再生可能エネルギー由来電力の有効活用と電力供給の安定化を図り、産業競争力の強化に寄与するものであり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール7(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)、9(産業と技術革新の基礎をつくろう)及び13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。

本事業の実施を通じて、事業完成3年後には、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を2020年比で年間2,683トン削減できる見込みです。インドは、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)において、2070年までに温室効果ガス排出の実質ゼロを目指すことを表明しており、本事業がこの目標達成に向けて寄与することが期待されます。

【案件基礎情報】
国名 インド
案件名 アンダマン・ニコバル諸島における電力供給能力向上計画(The Project for the Improvement of Power Supply in Andaman and Nicobar Islands)
実施予定期間 36ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 アンダマン・ニコバル連邦直轄領政府電力局(Electricity Department, Andaman and Nicobar Administration)
対象地域・施設 アンダマン・ニコバル諸島南アンダマン島
具体的事業内容(予定) ①施設整備/機材調達
蓄電池システム(30MW/15MWh)、系統連系設備(遮断機、コントロールパネル、変圧器等)、監視制御システム設備、建屋等
②コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、調達・施工監理