スリランカ向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:スリランカの海上での油流出事故対応に係る能力強化を支援

【SDGsロゴ】産業と技術革新の基盤をつくろう

【SDGsロゴ】1海の豊かさを守ろう

2022年5月6日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、5月4日、コロンボにて、スリランカ民主社会主義共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「海洋災害対策及び海洋環境保全に係る油防除対応能力向上プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

スリランカはアジアと中東・欧州を結ぶ海上の大動脈(シーレーン)に位置し、原油等の主要輸送ルートとなっています。近年、スリランカ南岸では、経済活動の活発化や、海洋資源開発、大型新港の開発等に起因する海上交通の増加に伴い、海洋汚染のリスクが高まっています。海洋事故発生時には、燃料等の油の流出による環境・経済への影響が想定され、迅速に対応することが求められます。しかしながら、スリランカ沿岸警備庁は油防除技術を継続的・自立的に教育する組織体制が整っていません。このような状況を踏まえ、本案件は、海上保安庁からの支援を得て、教官育成及び継続的・自立的な教育体制の確立を通じたスリランカ沿岸警備庁の油流出事故対応能力向上を目指すもので、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)、ゴール14(海の豊かさを守ろう)に貢献します。

案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 スリランカ民主社会主義共和国
案件名 海洋災害対策及び海洋環境保全に係る油防除対応能力向上プロジェクト
実施予定期間 36ヵ月
実施機関 スリランカ沿岸警備庁(Sri Lanka Coast Guard:SLCG)
対象地域 スリランカ 沿岸警備庁本部(ミリッサ)、副本部(コロンボ)、Advanced Training Center(キリンダ)、コロンボ港、ゴール港、ミリッサ漁港、キリンダ漁港
具体的事業内容(予定) スリランカ沿岸警備庁(SLCG)内での教官の専門知識・研修能力の向上により、SLCG組織内にて油防除技術を専門とする教官が育成され、継続的・自立的に教育する組織体制が確立されることにより、SLCGの油防除対応能力が向上するもの。