パラオ国際空港ターミナルが全面開業: 日本の空港運営ノウハウを活かしてパラオの観光産業発展に貢献

2022年5月9日

式典の様子

5月8日、パラオ共和国コロール市のパラオ国際空港において、「パラオ国際空港ターミナル拡張・運営事業」(海外投融資)により建設された新ターミナルが全面開業し、パラオ側からはスランゲル・S・ウィップス大統領等、日本側からは林芳正外務大臣、山中晋一JICA理事等が臨席し、開港式典が開催されました。

パラオ国際空港の既設ターミナル棟は、2003年にJICAの無償資金協力により建設され、約20年にわたり活用されてきましたが、観光旅客数の増加に伴い、空港の施設及び機能を改善する必要が生じていました。本事業は、これらの課題に対応するため、出発ターミナル棟を新たに建設し、既設ターミナル棟を到着専用に改修するとともに、日本の有する優れた空港運営・維持管理技術を導入するものです。パラオにおいて日本が支援するインフラ整備事業としては過去最大規模、かつ太平洋島嶼国で初となる官民連携(PPP)事業です。

本事業には、スポンサーとして参画する双日株式会社の航空産業に関する豊富な知見やネットワークや、日本空港ビルデング株式会社(JATCO)の羽田空港の運営ノウハウ、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)による支援が生かされ、空港拡張・改修工事のコントラクターである大成建設株式会社が建設を担当しました。JICAも含めたオールジャパンで、パラオ政府と共に、コロナ禍で直面する数々の課題を乗り越え、今般全面開業に至りました。今後も継続して日本のノウハウを生かした空港運営が行われていきます。

パラオ国際空港は、観光業を基幹産業とする島嶼国パラオの人や物の玄関口として、パラオ経済の成長に向けた重要な役割を果たすことが期待されています。今後もJICAは、パラオの持続可能な経済成長の実現と社会の安定的発展に協力していきます。