田中理事長がバングラデシュを訪問

2022年7月29日

慰霊式典の様子

ハシナ首相との面談

モメン外務大臣との面談

カマル財務大臣との面談

女子工科短期大学視察の様子

都市鉄道6号線車両基地視察の様子

田中明彦JICA理事長は、7月21日から25日にかけて、バングラデシュ人民共和国を訪れました。滞在中は、2016年7月のダッカ襲撃テロ事件で亡くなられた7名の方々(JICAが実施したダッカ都市交通整備事業協力準備調査に従事)の慰霊式典に出席したほか、ハシナ首相、モメン外務大臣、カマル財務大臣と面談しました。また、ダッカとコックスバザールにおいて、協力事業の現場やロヒンギャ避難民キャンプ等を視察しました。田中理事長のバングラデシュ訪問は、2014年6月以来、二度目となります。

慰霊式典は、7月24日、バングラデシュ及び日本両国関係者参列のもと、ダッカ都市鉄道6号線車両基地内に設置された慰霊碑の前で執り行われました。田中理事長は、式辞において、7名の方々のバングラデシュの発展に向けた貢献に感謝を述べ、そのご遺志を決して忘れないこと、また、安全対策に万全を期すことを改めて誓いました。式典にはカデール道路運輸・橋梁大臣も参加しました。

ハシナ首相との面談では、ハシナ首相から長年にわたるJICAの協力に謝意が述べられました。さらに両者は、2026年に予定されている後発開発途上国からの卒業を見据え、ベンガル湾産業成長地帯構想にもとづくモヘシュカリ・マタバリ地域の開発等、様々な分野の今後の協力可能性について意見交換を行いました。

モメン外務大臣、カマル財務大臣との面談では、これまでのJICAの協力を振り返りつつ、更なる経済成長の加速化、産業多角化のための投資促進や社会的な脆弱性の克服に向けた取り組みについて協議しました。

コックスバザールでは、ロヒンギャ避難民キャンプを訪問し、世界食糧計画(WFP)が構築したブロックチェーンを使ったeバウチャーシステム、JICAが国際移住機関(IOM)と連携して整備した水供給施設等を視察しました。またJICAは、ホストコミュニティ、避難民双方が利用する郡病院と医療従事者向け宿泊施設整備に協力しており、今回その宿泊施設の引き渡し式に出席しました。さらに、モヘシュカリ・マタバリ地域でも協力事業の現場を訪問し、同地域の目覚ましい発展を確認しました。その他、JICAが技術協力を実施する女子工科短期大学や、急速に整備が進むダッカの都市鉄道6号線を視察しました。

JICAは、今後もバングラデシュの持続可能かつ公平な経済成長の加速化と貧困からの脱却に向けて協力を行っていきます。



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