フィジー向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:無収水削減を通じた給水効率の向上を支援

【SDGsロゴ】安全な水とトイレを世界中に

2023年2月27日

国際協力機構(JICA)は、2月22日、スバにて、フィジー共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「ナンディ・ラウトカ地区における無収水(※)対策能力向上プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

ナンディ・ラウトカ地区は、観光産業の重要拠点であるとともに、砂糖産業や製造業の中心地であり、近年の人口や観光客の増加に伴い水需要の増加が予想されています。上水道整備が追いついておらず、水源開発や施設整備が課題となっているものの、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による財政的な影響に伴い、今後10年以内に大規模なインフラ投資の実施は困難となっています。

本事業は、ナンディ・ラウトカ地区において、漏水削減などの無収水対策に関するフィジー上下水道公社(WAF)の能力向上と、対象地域の住民に対する節水意識向上のための活動を実施します。これにより、同地区の無収水を削減し住民への給水効率向上を図るものであり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール6(安全な水とトイレを世界中に)に貢献します。

(※)無収水:配水管からの漏水、違法接続(盗水)や水道メーター誤差等により料金請求に至らなかった水

案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名 フィジー共和国
案件名 ナンディ・ラウトカ地区における無収水対策能力向上プロジェクト
実施予定期間 2023年4月~2026年4月を予定(計36カ月)
実施機関 フィジー上下水道公社
対象地域 ナンディ・ラウトカ地区(フィジー国ビチレブ島北西部)
具体的事業内容(予定) 1.ナンディ・ラウトカ地区における無収水削減計画の策定
2.WAFの漏水探知能力の向上
3.WAFの配水圧力管理・管路施工・漏水修繕能力の向上
4.WAFの検針・料金請求・徴収能力の向上
5.ナンディ・ラウトカ地区の住民の節水意識の向上