ホンジュラス向け無償資金協力贈与契約の締結:感染性廃棄物管理能力の強化を支援

【SDGsロゴ】すべての人に健康と福祉を

【SDGsロゴ】1住み続けられるまちづくりを

【SDGsロゴ】1つくる責任 つかう責任

2023年3月14日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、3月10日、テグシガルパ市にて、ホンジュラス共和国政府との間で、「感染性廃棄物管理改善計画」を対象として10億1,300万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

ホンジュラスでは、新型コロナウイルス感染症の拡大・長期化により医療施設で発生した感染性廃棄物が急激に増加しています。しかし、無害化処理機材や収集運搬・処分機材の不足により、最終処分場で一般廃棄物と混在して埋め立てられるなど、感染性廃棄物が適切に処理されていない状況にあります。そのため医療従事者や廃棄物管理従事者、処分場周辺住民への廃棄物を介した感染リスクが懸念され、管理体制の強化が急務となっています。

このような状況を踏まえ、同国内の大規模国立病院のうち、無害化処理の計画が未整備で今後適切な運営維持管理が見込まれる11病院に、感染性廃棄物の滅菌装置を整備します。また、地方部の3つの自治体連合を対象に、医療施設からの分別収集用車両と、最終処分場の感染性廃棄物専用区画での埋立管理に必要な重機類及び滅菌装置を整備し、感染性廃棄物管理能力の強化を図ります。

本事業は、感染性廃棄物等の適切な処理及び滅菌・感染制御基盤の強化を図ることにより廃棄物由来の感染を防止し、ホンジュラスの質の高い社会サービスの普及に寄与します。また、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール3(すべての人に健康と福祉を)、ゴール11(住み続けられるまちづくりを)及びゴール12(つくる責任 つかう責任)に貢献します。 
案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名 ホンジュラス共和国
案件名 感染性廃棄物管理改善計画
実施予定期間 24ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 保健省(SESAL: Secretaría de Estado en el Despacho de Salud)
対象地域・施設 フランシスコ・モラサン県(首都テグシガルパ市)、コルテス県、エルパライソ県、サンタバルバラ県、アトランティダ県、オランチョ県、コマヤグア県、チョルテカ県、オコテペケ県、インティブカ県(計10県、人口約6.5百万人)
具体的事業内容(予定) ① 機材調達
感染性廃棄物滅菌装置(約300kg/日[15台]、変圧器[13台]、滅菌装置一式設置用コンテナ[15台])、収集・運搬管理用機材(ピックアップトラック[4台])、最終処分場用機材(ブルドーザ21t [3台]、エクスカベータ0.8m3 [2台] 0.5m3[2台]、トラックスケール45t [1台])、収集運搬用容器等
② コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、調達監理、調達機材の運用・維持管理に係る研修等