プロジェクト概要

大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト(J-PRISM)

「大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト」では、大洋州島嶼国の廃棄物管理にかかる人材と制度の強化を目的とし、大洋州11ヶ国において活動を実施しています。ソロモンでは、ホニアラ市とギゾ町において、3R(Reduce, Reuse, Recycle)活動を通じたごみの減量化と、処分場の整備を通じた廃棄物処分システムの改善を目指しています。

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重機供与、処分場改善(ギゾ町)2014年11月

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ごみ量ごみ質調査報告書発表(ホニアラ)2013年8月

プロジェクト名

(和)大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト(J-PRISM)
(英)Japanese Technical Cooperation Project for Promotion of Regional Initiative on Solid Waste Management (J-PRISM)

署名日

2010年12月

協力期間

2011年2月〜2016年2月

支援額

8億円(対象全11カ国総額)

相手国実施機関(ソロモン国内)

環境・気候変動・災害対策省環境保全課、保健・医療サービス省、ホニアラ市役所、ウェスタン州政府、ギゾ町役場

対象地域(ソロモン国内)

ホニアラ市、ギゾ町

プロジェクトの背景と必要性

大洋州の島嶼国における廃棄物管理は、国土の狭小性といった地理的条件や伝統的な土地所有制度等の社会的背景から適切な廃棄物処理が困難なうえ、海洋(珊瑚礁)や陸域等の観光・産業資源及び人々の公衆衛生への深刻な影響が問題となってきている。昨今では、急速な生活様式の近代化等に起因する廃棄物の多種・大量化が顕著となっており、これらの廃棄物の適正処理を実現していくことが、大洋州地域島嶼国に共通する大きな課題のひとつとなっている。これに対し、JICAは2000年以降、技術協力や専門家派遣、機材供与など、各地で様々な支援を行ってきた。

本案件では、JICAは大洋州11 カ国より申請のあった技術協力の要請を取りまとめて一つの広域案件とし、これまでの協力で策定された「大洋州地域廃棄物管理戦略(2010〜2015年)」や国家廃棄物管理計画の下、大洋州各国が適正な廃棄物管理体制を整え、その知識や経験が大洋州島嶼国内で共有され、大洋州全域の廃棄物管理が改善されることを目的とし、ソロモンを含む全11カ国において本プロジェクト実施している。

期待される成果と活動内容

上位目標:大洋州地域において、自立発展的な廃棄物管理が促進される。

広域プロジェクトの目標:大洋州地域廃棄物管理戦略の実施を通して、大洋州島嶼国の廃棄物管理にかかる総合的基盤(人材と制度)が強化される。

ソロモンでのプロジェクト目標

ホニアラ市とギゾ町を対象に啓発活動を通してごみ減量化を推進するとともに、両自治体の処分場改善を図り、リサイクル品、剪定ごみの廃棄処分量の減少をめざす。

期待される成果

1. 3R(Reduce, Reuse, Recycle)活動がホニアラ市とギゾ町で実施される
2. ホニアラ処分場及びギゾ処分場の廃棄物処分システムが改善される
3. ソロモンにおいて廃棄物管理にかかる学びや経験が広められる

活動内容

1-1 ベースライン調査のための計画を作成する
1-2 ベースライン調査を実施する
1-3 コミュニケーション戦略を作成する
1-4 リサイクル可能なごみや物の管理に資する実行可能な方策を見出す
1-5 現行のごみ収集システムを見直す
1-6 3Rに関するパイロットプロジェクトの実施計画を作成する
1-7 3Rに関するパイロットプロジェクトを実施する
1-8 3R活動実践のための方針案、戦略案、法案、規則案を作成する
1-9 3Rに関するパイロットプロジェクトの進捗状況をモニタリングする

2-1 既存の処分場の現地調査を行う
2-2 環境影響評価を行い、必要となる手続きをフォローする
2-3 既存の処分場の改善計画を作成する
2-4 処分場の改善を行う
2-5 各処分場ごとの運営管理マニュアルを作成する
2-6 処分場スタッフに対して処分場の運営管理に関する研修を行う

3-1 活動で得られた知見や経験をソロモンの他地域へ広めるため、全国関係者連絡協議会を設置する
3-2 活動で得られた知見や経験をソロモンの他地域へ広めるための教材を作成する
3-3 活動で得られた学びや経験を広めるため、ワークショップを開催する