所長あいさつ

JICAセントルシア事務所のホームページをご訪問いただきありがとうございます。
2022年8月1日付で前殿川所長の後任として、セントルシア所長に就任いたしました。

セントルシアは、日本の淡路島とほぼ同じ約620平方キロメートルの面積、人口約18万人のカリブ海に位置する国です。セントルシアという国名は、コロンブスが当国を発見した日が、イタリア民謡「サンタ・ルチア」で有名な聖ルチアの祝日であったことに由来すると言われています。気候温暖、風光明媚な土地で、陽気で親切な人々が住む国でもあります。

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当事務所は、1995年にセントルシアへの最初の青年海外協力隊員が派遣されたことを契機にはじまり、現在では、セントルシアの他、小アンティル諸島に位置するアンティグア・バーブーダ、グレナダ、セントクリストファー・ネービス、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、バルバドス、南米大陸に位置するガイアナ、スリナムの東カリブ10ヶ国を管轄しています。

美しい海や自然に囲まれたカリブ諸国には毎年多くの観光客が訪れる一方で、これらの国々は過度に観光業に依拠する経済構造、気候変動に由来する災害の頻発、海洋生物資源の減少・劣化、化石燃料中心のエネルギー供給、非感染性疾患(NCDs)などの多くの問題を抱えており、各国政府やカリブ共同体などの地域機構がその解決に向けて取り組んでいます。

このような状況の中、今までJICAも防災、環境、水産分野を中心に、技術協力プロジェクト、施設整備、日本での研修員受入、海外協力隊員の派遣などによる協力を長年にわたって実施してきました。今後、引き続き、過去の協力を通じて培われた人的ネットワークや信頼関係を最大限活用し、さらに民間企業や大学、NGOなどの皆様の知見をいただきながら、強靭な社会基盤の構築や持続可能な経済開発を通じて、引き続きカリブ地域の発展に貢献できるよう当事務所一丸となって努力していく所存です。

また、地球温暖化による海面上昇の被害など,島国固有の問題(少人口,遠隔性,自然災害等)による脆弱性を共通に抱える他の太平洋・インド洋などにある小島嶼国とも協調しながら共通問題の解決に向けて取り組んでまいります。

最後にこれらの取り組みの日本及びカリブ地域やその他小島嶼国への発信を通じて、日本とカリブ地域やその他小島嶼国との友好関係促進のために尽力してまいりますので、ご指導の程宜しくお願い申し上げます。

セントルシア事務所
所長 三村 一郎