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- イリンガ−シニャンガ基幹送電線強化事業
- 種別:有償資金協力
- 案件名:イリンガ−シニャンガ基幹送電線強化事業
- 実施地域:イリンガ州イリンガからシニャンガ州シニャンガ間(全長約667km)(JICA融資対象はドドマ州ドドマからシンギダ州シンギダ間(全長約217km))
- 協力期間:2010.12〜2014.6
- 実施機関:タンザニア電力公社(TANESCO)
タンザニアにおいては近年、北部に位置するシニャンガ州、ムワンザ州等において鉱山開発プロジェクトが多数進められ、またアルーシャ州、キリマンジャロ州でも経済成長に伴い電力需要が高まるなど、北部地域の電力需要が急増しており、今後も伸びが見込まれています。一方、その電源は南部の水力発電が中心となっており、南部のイリンガと北部のシニャンガを繋ぐ既存送電線は一回線のみで容量が小さいため、常に送電量が容量を超過する状況です。その結果、北部地域では計画停電を強いられるなど経済活動への影響も大きい状況となっており、北部向け送電能力の増強は急務となっています。
また、ザンビア及びケニアとの間では、ザンビア−タンザニア−ケニアを繋ぐ国際連系線の整備について検討が進められており、本事業は、中長期的には、東部アフリカ及び南部アフリカ地域での余剰電力の有効利用に寄与し、電力供給の安定化に貢献するものとして期待されています。
ドドマ−シンギダ間を走る道路沿いにある既存送電線の横に建設予定
なお本電力は、送電能力の向上を実現するのみならず、送電損失を低減し効率的な電力利用を可能にすることで、温室効果ガスの排出抑制に貢献するものであることから、気候変動対策円借款の適用案件です。
本対象区間は3つの区間に分かれており、JICAは「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブ(Enhanced Private Sector Assistance for Africa: EPSA for Africa)」のもとでの、アフリカ開発銀行との協調融資枠組みにより、ドドマ州ドドマ−シンギダ州シンギダ間送電線(約217km)の支援を行います。本区間南部のイリンガ州イリンガ−ドドマ州ドドマ間は世界銀行、北部のシンギダ州シンギダ及びシニャンガ州シニャンガ間は欧州投資銀行、変電所建設は韓国輸出入銀行がそれぞれ支援する計画です。また、全区間共通の設計・施工監理及びTANESCOの能力強化等に係るコンサルタントを世界銀行が、全体のプロジェクト会計監査をアフリカ開発銀行がそれぞれ支援する計画です。
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