ザンジバル地域配電網強化計画

  • 種別:無償資金協力
  • 実施地域:ザンジバル(ウングジャ島)
  • 協力期間:2011.3〜2014.2
  • 実施機関:ザンジバル電力公社(ZECO)
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改修が行われるMtoni変電所(2010年12月)

ザンジバル・ウングジャ島は、約62万人が暮らしており、インド洋のきれいな海に囲まれたビーチリゾートが有名で、タンザニアの重要な観光地のひとつです。ザンジバルの電力設備は、1970年代から1990年代につくられたため、そのほとんどが現在では老朽化して本来の能力を発揮できておらず、頻発する停電は経済活動や市民生活に負の影響を及ぼしています。また、ザンジバルには緊急時のバックアップ発電機以外の常設の発電所はなく、タンザニア本土から海底ケーブルで電気が送られていますが、電力需要が年々高くなっていることを受けて2012年に容量の大きな新たな海底ケーブルが設置される予定のため、島内の既存の電力設備を更新し、増強する必要性が高まっています。

本プロジェクトでは、ザンジバルの電力供給の拠点となるMtoni変電所の改修・増設に加えて、2つの新規変電所(Welezo、Mwanyanya)の建設、3本の配電線の建設を行います。新たに建設される配電線の総延長は80.8kmに及びます。

このプロジェクトの結果、約5万3千世帯・事業所の既存の電力需要家が直接的な裨益対象となるほか、年間約120時間だった停電時間が10分の1の約12時間に減るなどの効果が期待されています。また、病院、大学、工場、ホテル等に安定した電気の供給が行われるようになることで、医療や教育のサービスの質が向上し、地域の産業が活性化することで、ウングジャ島の住民が安心して快適に暮らせる環境が出来る予定です。