2001年以降毎年7%以上に及ぶ経済成長を続けるタンザニアにとって、電力供給は経済を支える重要な基盤ですが、経済活動の活発化により電力需要は毎年10%以上のペースで拡大しています。
安定的な電源供給システムの確立に向けて、タンザニア政府は、2008年に「全国電力システムマスタープラン(Power System Master Plan(PSMP)」を策定(2012年に更新)し、それに沿って発電設備の増強や基幹送電線の整備を進めつつあります。一方で、既存のマスタープランは電力需要予測、電源開発、系統解析などが不十分であり、きちんとしたデータに基づくマスタープランの更新が喫緊の課題となっています。
また、全国版PSMPに加えて、都市部の送配電網については、最も電力需要の大きいダルエスサラーム市では、2002年にJICAの支援により送配電網整備のためのマスタープランが策定されています。しかし、その後更新されておらず、経済成長にともない電力需要が急激に増加している現状及び今後の成長も見込んだ新たな「ダルエスサラーム電力システムマスタープラン」の策定が必要不可欠な状況にあります。
この技術協力では、タンザニア全土、及び最大電力消費地であるダルエスサラーム市の電力供給安定化するための電力システムマスタープランが更新され、同時に、TANESCO及びエネルギー鉱物省職員のマスタープラン策定能力の向上がはかられることが期待されています。
具体的には、以下の活動を行います。
また、以下14名の短期専門家を派遣しています。