統計でみるタイ協力隊員の歴史

1981年の7月に最初の協力隊員の派遣が開始されたタイの協力隊事業ですが、これまで1077名の協力隊員がタイ各地で活動をしてきました。派遣地域は多岐にわたり、タイ全77都県のうち協力隊が派遣された県はじつに68都県にのぼります。また活動内容も様々で120種類の職種の協力隊員がこれまでタイに派遣されています。

派遣総数 1,077名
派遣職種 120職種
派遣地域 68都県

タイ 協力隊員派遣人数の推移

【画像】

タイの発展に伴い、協力隊への要請も時代と共に変化してきました。ここでは派遣開始の1981年から10年間で派遣の多かった10職種と、直近10年間を比較し、要請の変化を紹介したいと思います。

派遣上位10職種(1981-1990年)

  職種名 派遣人数
1 日本語教育 35
2 電気・電子機器 29
3 家畜飼育 12
4 コンピュータ技術 10
5 自動車整備 7
6 陶磁器 6
6 渉外促進 6
8 溶接 5
9 土壌肥料 4
10 工作機械 3
10 野菜栽培 3
10 金属加工 3
10 農業機械 3
10 養蚕 3
10 医療機器 3
10 水質検査 3

派遣上位10職種(2011年以降)

  職種名 派遣人数
1 日本語教育 38
2 理学療法士 23
3 作業療法士 16
3 障害児・者支援 16
5 コンピュータ技術 13
6 青少年活動 11
7 工作機械 7
8 コミュニティ開発 6
9 環境教育 5
9 電気・電子機器 5
9 電子工学 5
9 公衆衛生 5
9 マーケティング 5

これらのデータからみられるタイ協力隊派遣の10のポイントをまとめます。

タイJICA海外協力隊事業の10の事実

  1. 最初の隊員は1981年、ソンクラー県に派遣されました。
  2. タイのシニア・ボランティア(旧制度)は1997年から派遣が開始されました。
  3. 現在までに累計1,077名の隊員が派遣されています。
  4. これまでにタイ全土68県に派遣しています(2021年8月時点、タイ全土で77県)。
  5. 隊員派遣が多い県トップ3は、バンコク都(240名)、チェンマイ県(89名)、コンケン県(54名)。
  6. 隊員派遣が最も多かった年度は2005年で、1年で66名が派遣されました。
  7. 隊員派遣が最も多い職種は、「日本語教育」で、297名がこれまでに派遣されました。
  8. 一番新しい派遣職種はソフトボールで、2018年に初めて派遣されました。
  9. 現在の隊員派遣の方向性は、「産業人材育成」「持続的な地域産業振興」「社会的弱者への支援」の3分野です。
  10. タイの協力隊事業は、持続的な成長と文化交流のための両国の協働を目指しています。