体育教員としての日常

2020年6月11日

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4500人の生徒数!!

隊員氏名:坂口 正高
隊次:2018年度 1次隊
職種:体育
任地:ジンジャ
出身県:神奈川県

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楽しくコミュニケーションをとる生徒と教員

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捨ててあったテープを活用して2人3脚

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教員と共に指導を実践するクリケット部の生徒

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裸足でも生徒はアクティブ

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チームワークを大切に

こんにちは。ナイル川の源流があることで有名な、ウガンダ随一の観光地ジンジャで体育教員として活動している坂口正高です。

初回である本記事では、自分のメイン活動である体育教員としての配属先における体育指導とサッカー指導の2つの活動を紹介したいと思います。

自分の配属先であるJinja Senior Secondary School(中高等学校)は約4500人の生徒が在籍している大規模校で、ウガンダにおけるスポーツ推進校に指定されています。サッカーやクリケット、ラグビー等の競技で多くの実績を残しています。

ウガンダの多くの学校における体育教育は、日本のような形ある指導が現場ではほとんど実施されていません。体育が重要な教科として考えられていない実情もあり、指導方法を専門的に習得している教員も少ないのが現状です。サッカートーナメントや陸上競技大会などのスポーツイベントは運動が得意な生徒が参加するのみで、優れたアスリート発掘を最大の目的として行われています。そのため"学級全員"が協力して取り組めるようなものはありません。

まず自分が同僚と共に実施している体育の授業では、周囲へのリスペクトとおもいやりを重要なルールとしています。毎授業8~10人程度のグループをつくり実践的にアクティビティに取り組むことで、得意な生徒とそうでない生徒が交ざり、生徒同士の教え合いが見られるようになりました。人気スポーツのサッカーでは得意な生徒が各グループのアドバイザー役を担い、自信と自己肯定感を獲得しはじめました。周りの生徒も教員による指導より近い距離感で疑問を表現出来るようになり、アットホームな空間の中で意欲的に授業に取り組む姿勢が増えました。体操競技では慣れない身体の使い方に戸惑う生徒も多く居ますが、ペアやグループワークを活用して楽しく学習しています。用具が十分でない自分の配属先では身近なものを応用して必要物を作成したり、身体一つで出来るアクティビティを同僚と研究しながら指導しています。

一方、放課後はサッカーの指導を通じて、スポーツマンとしての規律や礼儀をチーム全体で理解し、スキルアップを目指しています。週末には対外試合を組んで一緒に行動したり、ボールがない日などは筋力トレーニングを通じて生徒とコミュニケーションを取っています。指導を通じて信頼関係が構築出来た生徒は、日々の授業でもサポートしてくれることがあり、充実した活動に繋がっています。

次回は業務活動(東アフリカカップ)編!