トマトソース作り

2020年8月20日

【画像】

農家さんとマーケットでの路上販売

隊員氏名:古殿 貴大
隊次:2018年度2次隊
職種:コミュニティ開発
任地:マユゲ
出身県:千葉県

【画像】

トマトソースとチャパティ

【画像】

グループの承認書類

【画像】

スクールでの試食販売

【画像】

トマトソースポスター

こんにちは。2018年2次隊にてウガンダ東部のマユゲ県でコミュニティ開発として活動をしていた古殿(ふると)です。私の要請内容は県庁の生産局(農業課のようなもの)に配属され、地域農民の収入や生活の向上を目指すというものでした。何が一番良いか考え、私が目をつけたのがトマトソースでした。というのもトマトはウガンダではとても一般的な作物であり、トマト農家も多いにも関わらず、ほとんどの農家があまり利益を得られていなかったからです。

例えば日本ではトマト栽培はビニールハウスが一般的ですが、ウガンダではみんな露地栽培です。栽培に適した気候の時に全ての農家が栽培するため、農家のトマトの販売価格はとても安くなってしまいます。またトマトは長持ちする野菜ではないので、腐る前に販売しなければいけないのも農家がトマトを買い叩かれる要因でもあります。そして日本のように包装資材が溢れている国ではないので、ダンボールなどに包装せずに輸送するため、道中でトマトが潰れてしまうことなどは日常茶飯事でした。トマトソースであればそれらの問題を解決できるのではないかと思いました。

そこでまずは県庁の同僚に何人かのトマト農家を紹介してもらい、自分で試作したトマトソースを持ってトマトソースの話を持ちかけました。その中で一番やる気があると感じたジョージという農家を中心にトマト農家グループを結成し、30ページ弱におよぶグループ規約などを作成し県庁へ農家グループとして登録しました。トマトソースの生産はとてもうまくいったので広告活動に力を入れることにしました。ポスターを作って街中に貼ったり、Secondary schoolという日本でいう中学校のようなところの売店で試食販売をしたり、マユゲ内にある放送施設を借りてアピールしたり、やれるだけの広報手段は全てやりました。その結果、自分が街中を歩いているとトマトソースが欲しいと見知らぬ人から声をかけられるまでになり、月に60kgは販売できるようになりました。

県庁もこのプロジェクトをとても応援しており、大統領宛に資金援助の手紙を書き、これからというところだったので活動が途中で終わってしまいとても残念です。しかしこのトマトソースに関してやれることは全てやったと胸を張って言えるので後悔はありません。農家グループの人々が活動を引き継いでくれていることを祈っています。