看護と5Sと栄養改善

2020年9月20日

【画像】

配属先のマサフ病院

隊員氏名:新井 淳子
隊次:2019年度1次隊
職種:看護師
任地:ブシア
出身県:埼玉県

【画像】

薬剤科での5S活動(Before-After)

【画像】

栄養失調の子どもにミルクを飲ませるお母さん

【画像】

栄養の勉強会

【画像】

栄養失調を調べるため腕の太さを計測中

【画像】

看護部長さんと5Sチェック。汚いシンク発見。

私の配属先のマサフ病院は日本の援助で建てられた平屋の病院ですが、一部天井が壊れてなくなっていたり、ほとんどの水道が使えなかったりと老朽化が激しい状態でした。そんなマサフ病院で働く職員のみんなは、日本人の私を温かく迎えてくれました。

活動内容は5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)と栄養失調児に対する支援でした。まず、病院長と話し合い、3カ月かけて病院の全部署を回り、看護業務をしながら5S活動を行うことになりました。老朽化もあるため医療者のレベルで環境を改善できるところ、できないところを考えながら進めていきました。
病棟ではワゴンの上の物品を入れている箱がボロボロだったり、薬剤名が書いてあるラベルが汚れて読めなかったりしていたので、物品の入れ物を新しい箱で作り直したり、ラベルを新しく貼り直したりしました。薬剤科では段ボール箱で本立てを作り、業務で使う記録簿などを置きました。その作業をしている時にインターンの学生が何も言わずに手伝ってくれたことがとても嬉しかったです。新たに5S委員会を立ち上げるため、協力的だった放射線科技師と方針を決め、それぞれの部署から1名ずつ委員会のメンバーになってもらうよう声をかけていましたが、帰国となってしまいました。

栄養失調については3カ月間マサフ病院全体を回った後、小児病棟に配属になりました。栄養失調を専門に学んだ看護師長が産休から復帰し、共に通常の看護業務をしながらウガンダでの栄養失調について学び、知識の普及に向けて取り組むことになりました。小児病棟に栄養失調の患者さんが来ると、体重や腕の太さの測定、むくみの程度の観察、記録、状態に応じたミルクや治療食を渡すことが私の役割でした。看護師長主催で小児病棟の保護者の方々を対象とした栄養の勉強会も行われました。私も看護学生たちと共に準備などお手伝いしました。その後の活動として、病院での治療の確立や地域で栄養についての知識を普及することを考えていましたが、それについてもコロナの影響で帰国となったため中断となりました。状況を把握することだけで終わってしまいましたが、私にとっては学ぶことが多く、とても充実した日々でした。活動よりもウガンダの生活全般を通して、言葉や容姿、文化が違っても気持ちが通じ合える喜びを感じていました。任地で私が残せたものはあまりありませんが、私を成長させてくれたウガンダの人々に感謝します。