ウガンダ政府からの大歓迎を受け成功裏にウガンダICTビジネス・スタディツアーが終了

2023年2月13日

空の晴れ渡った1月30日(月)、ウガンダ情報通信技術院(Uganda Institute of Information and Communication Technology:以降:UICT)のイノベーションハブ(ICT イノベーターのための環境を確立するために設立された機関)にてウガンダICTビジネス・スタディツアー(以後:ICTツアー)のオープニングセレモニーが開催された。ICTツアーは情報通信技術・国家ガイダンス省(Ministry of Information and Communications Technology and National Guidance、以後:ICT省)との共催にて1月29日から2月4日までの約1週間で行われ、ウガンダにおけるICTビジネス(特にICT人材育成、日本での人材雇用、オフショア開発)に対する日本企業の関心喚起、日本企業とウガンダ政府や企業とのネットワーキング、中小企業・SDGs ビジネス支援事業への応募促進を目的とし実施された。また、起業家が多いとされるウガンダのポテンシャル、ICT産業にかける政府の意気込みを肌で感じてもらい、日本に帰ってからも、JICAや業界団体、地元経済団体が開催する国内セミナー等で、ウガンダICT人材、企業や日本企業との連携の可能性について情報発信にご協力いただき、多くの人にウガンダICT産業について興味を持ってもらうことが期待されている。

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閉会式にてICT省大臣等と集合写真

JICAは、ICTオフショア開発事業における民間連携の強化を念頭に2023年4月より「ICT産業振興プロジェクト」の開始を予定しており、昨年11月にウガンダ共和国政府との間で討議議事録(Record of Discussions:R/D)に署名した。オープニングでもICT省のアミナ・ザウェデ事務次官が「ICTスタディツアーはこのプロジェクトにとってとても重要なアスペクトであり、ウガンダ国外の主要なパートナーとの関与を広めることはデジタル・ウガンダ・ビジョンの観念からもサービスを提供する政府の能力を向上させる可能性をさらに高めることにつながるでしょう。」と述べた。

ツアーについて

今回のツアーには、株式会社フロイデギズモ:代表取締役社長の吉谷愛さん、株式会社DIVE INTO CODE:マネジャーのビコリマナ・ジャスティン・セドリックさん、株式会社日本AIコンサルティング:代表の香月章宏さん、株式会社T-ICU:CEO補佐の中川 悠樹さん、株式会社フェローシステム:取締役会長の三好大助さん、エフバイタル株式会社:取締役の史蕭逸さんの6名が参加。1月30日のオープニングにはICT省事務次官、BPO協議会のウィリアム・バゼヨ議長やUICTのフレデリック・キトゴ学長も出席し、キトゴ学長は「ICTの力を最大限利用し中央のみでなく地方もICTの恩恵にあずかれるような連携を考えてほしい」と話した。
その他、ウガンダのスタートアップ企業を集めて互いに紹介しあうピッチイベント、現地民間企業との交流会、タウンツアー、実践を重視したICT教育機関への訪問、ツアー後半には個別に企業や関連機関とのミーティングを行い、具体的な連携の方法について話しあった。スタートアップ企業やICT関連の民間企業との交流会にはアフリカ19か国を対象としたビジネスコンテスト(プロジェクトNINJA)で2000社以上の中から優勝したM-SCAN(タブレットやスマートフォンを使ったポータブル超音波エコー装置開発)やソフトウェア開発事業で欧米諸国や日本と仕事の取引があるKANZU CODEなどが参加した。参加者からは「普段会えないような人々や行けない場所に行くことができ大変満足。事業展開のきっかけも作れた」等JICAが有する現場やステークホルダーとの繋がりを生かしたツアー内容を評価する声が複数聞かれた。オンラインではなく顔を合わせての話し合いや、実際に稼働しているシステムを見学することによって事業の内容だけでなく今後のコラボレーションに対する熱意とポテンシャルを感じることができたと話した。
ツアーのクロージングにてICT省のクリス・バリオムンス大臣は今回ウガンダまで足を運んでく入れたツアー参加者に感謝し「より多くのICT分野におけるコラボレーションを生み出せるようにウガンダと日本の大使になりウガンダでの経験を日本で広めてほしい」と話した。

また2月12日より、今度はウガンダからICT省事務次官を始めとした「ICT産業振興プロジェクト」の主要カウンターパートと一昨年年に行われたJICAウガンダ事務所が実施したコーディングコンテストの入賞者を日本へと招聘した。期間は1週間ほどでICT関連、外国人材に興味がある企業を訪問するほかコーディングコンテスト入賞者によるビジネスピッチも開催し、ICTツアーの参加者も参加。連携のための議論が活発になされた。

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国立ICTイノベーションハブの視察

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左から福澤大使、井上所長、カーフワ在京大使(ABEイニとの交流会にて)

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ウガンダ側政府関係者に対して自社事業内容を説明する参加者

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