オモン火力発電所及びメコンデルタ送変電網建設事業(I〜IV)

  • 借款契約日:
    • 2001年3月30日
    • 2002年3月29日
    • 2003年3月31日
    • 2007年3月30日
  • 承諾金額(金利%):
    • 5,900百万円(1.8 | 0.75)
    • 15,594百万円(1.8)
    • 21,689百万円(1.8)
    • 9,364百万円(1.3)
  • 償還/据置(年):
    • 30/10 | 40/10
    • 30/10
    • 30/10
    • 30/10
  • 実施機関:ベトナム電力公社(EVN)
  • 事業対象地:カントー市

概要

ベトナムはドイモイ政策導入後に急速な経済発展を遂げ、近年のGDP成長率は7〜8%となっています。2000年以降は、全国で年平均約16%の割合で電力需要が増加し、この傾向は2010年まで継続することが見込まれています。一方、2005年5月に北部で発生した大規模な停電に象徴されるように、同国電力セクターにおける喫緊の課題は、電力需要の急伸への対応であり、今後同国の経済成長を持続させるには、需要の伸びに応じた供給力の確保が不可欠な状況です。

そこでJICAは、ベトナム南部のカントー市の北東18kmに位置するオモンに最大出力300MWの火力発電所(重油/ガス両焚き。主な共通設備は600MW 対応。送電端電力量1,902.8GWh/年)の建設・周辺地域への送変電設備整備・コンサルティング・サービスの実施に対し借款資金を提供しています。これにより、メコンデルタ地域を主とするベトナム南部の電力供給体制の増強を図り、第5次マスタープランの実施にかかる本事業目的の達成を支援し、電力供給の安定化に貢献することが期待されています。

なお、本事業実施に当っては、実施機関であるベトナム電力公社(EVN)が環境アセスメント(EIA)を実施し、98年10 月に発電所部分、2000年6月に燃料供給施設部分の同報告書内容が科学技術環境省(MOSTE)(現天然資源環境省(MONRE))により承認されています。本事業は、将来的には、燃料を重油からメコンデルタ地域の南西沖に埋蔵されているガスに転換する予定であることから、民間によるガス田開発及びガスパイプライン建設の実施を促進するといったエネルギー開発促進効果も期待されています。また、本事業では日本政府エイズ信託基金(JTF)を活用して、国際家族計画連盟(IPPF)傘下の現地NGOであるベトナム家族計画連盟(VINAFPA)がエイズ対策活動を実施しました。

リンク/参考資料