グアナバラ湾流域下水処理施設整備事業

背景

グアナバラ湾の集水域は約4000平方km、この流域に約1100万人(2000年)の住民を有するが、主に低所得階層地区での下水道施設が未整備な状況にあり、日量120万トンを越す生活排水が未処理のままグアナバラ湾に流入し、同湾の水質汚濁の原因となっているほか、住民の衛生環境は劣悪な状態にある。

事業内容

グアナバラ湾流域の整備地域に下水道施設を建設し、住民の衛生環境の改善と汚濁物質の同湾への流入を削減するもの。

  1. 下水処理場新設・リハビリ(4箇所)
  2. ポンプ場、下水管渠・管網整備

円借款概要

  • 貸付契約:1994年3月29日
  • 承諾金額:31,475百万円
  • 償還期間:25年(うち据置期間7年)
  • 金利:5.0%(コンサルタント部分は3.25%)
  • 調達条件:一般アンタイド
  • 借入人:リオデジャネイロ州政府
  • 実施機関:リオデジャネイロ州上下水道公社
  • 保証人:ブラジル連邦共和国

事業の裨益効果

  1. 人口の多いリオ市を中心に、4つの系統で対象300万人、毎秒8m3の下水処理能力を整備することで、地域住民の衛生環境の改善と同湾の水質改善効果が期待される。
  2. また協調融資を行っている米州開発銀行(IDB)の事業とあわせると合計10m3/秒、グアナバラ湾流域で発生する全下水量の半分が処理可能となる。