(日)ゴイアス州農村電化事業
(英)State of Goias Rural Electrification Project
1990年当時、ブラジルでは農村地域の電化が進められていました。中西部の内陸州であるゴイアス州は、都市部の電化率92%に対し、農村部では32%と特に電化が遅れていました。また、州の大部分は砂質土壌であり、農業の一層の振興には灌漑が不可欠なところ、電化の遅れで灌漑用ポンプの動力源たる電力が不足しており、農業振興の観点からも電化促進が必要とされていました。この協力では、ゴイアス州南部の農村部7地域における電化率の向上、また、農業セクターの電力需要(灌漑用ポンプ)への対応を支援しました。これにより、本事業対象地域全体の農村電化率は、事業実施前の31.8%(90年)から、実施後は66.8%(97年)、電化戸数は、実施前の24千戸から、実施後には71千戸と大幅に増加しました。また、電力を供給する灌漑設備の数は、1991年に427ヶ所であったのに対し、本事業完成後には769ヶ所(1997年12月)となり、これに伴い本事業対象地域内の灌漑面積も拡大しました。