強靭な街作りのための土砂災害対策能力向上プロジェクトR/D署名

2020年7月29日

世界有数の淡水含有量を誇るブラジル。しかし、豊富な水は、一方で大雨による洪水や土砂災害ももたらし、防災事業が国家の優先事業になっています。これまでの日本とブラジルの協力で、ブラジルの連邦・州・市3政府レベルにおける多数の省庁、防災機関の連携が強化されましたが、マッピングや予警報など非構造物対策における技術移転の成果を、今度は砂防ダムなどの構造物対策につなげることで、ソフト・ハードともに適切な災害予防体制を整える必要があります。

このため新たな技術協力である「強靭な街作りのための土砂災害対策能力向上プロジェクト」の実施に向け日伯で調整がなされ、7月8日にルイ・ペレイラ・ブラジル国際協力庁(ABC)長官、JICAブラジル事務所佐藤所長及びアレシャンドレ・ルカス・ブラジル地域開発省(MDR)国家防災局長の間でプロジェクト討議議事録(Record of Discussion, R/D)署名に至り、プロジェクト開始への重要なマイルストーンが設定されました。

プロジェクトでは、日本の協力のもと、ブラジル地域開発省のリーダーシップにより、関連州市防災局他と連携し、砂防構造物の特性、施設配置計画、施工管理、維持管理方法の理解や、砂防構造物にかかる技術マニュアルの作成と普及、パイロット地域における砂防ダムの試行建設等を行うことが期待されています。

協力実施期間は、2020年度より5年間で、協力サイトはブラジリア連邦区、リオデジャネイロ州ノバフリブルゴ市等を想定しています。

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ルイ・ペレイラ・ブラジル国際協力庁(ABC)長官

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JICAブラジル事務所佐藤所長

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アレシャンドレ・ルカス・ブラジル地域開発省(MDR)国家防災局長