第5回日系病院連携協議会開催

2022年6月15日

5月23日(月)、日系病院、日系企業の連携強化を図ることでブラジルの医療サービスの向上へ貢献することを目的に「第5回日系病院連携協議会」が開催されました。コロナ禍で開催が延期され、約1年8ヶ月ぶりの開催、また対面式での開催は約3年ぶりになります。協議会にはサンタクルス日本病院、サンパウロ日伯援護協会・日伯友好病院、アマゾニア日伯援護協会・アマゾニア病院、SBC病院、ジェトロ、本邦医療機器メーカー6社、約35名が参加しました。

第一部では、各日系病院からコロナ禍における奮闘や対応について報告がありました。どの病院も感染スタッフの離職や医療資材の高騰などが相次ぐ中乗り切られ、パラ州のアマゾニア病院はコロナ感染におけるリファレンス病院として活躍されたと発表がありました。その後、サンタクルス日本病院からJICAの助成金で6月に開設する最先端技術を取り入れたがんセンターの紹介がありました。がんセンターに導入される放射線治療装置「Halcyon」はサンパウロ市内では同病院合わせて2機しかない機材で、漏洩線量の軽減や高精度の治療、治療時間の短縮が可能となります。

そして日伯友好病院からは院内のインフラ、人事システム、顧客サービスのDX化について発表がありました。顧客サービスではチャットボットを導入し、病院への予約や問い合わせのより迅速な対応や請求や支払いがデジタル化され簡素化されたことが発表されました。その後、今後の日系病院間の連携に関する提案がなされました。

第二部の本邦医療機器メーカーを交えたセッションでは、日本光電工業(株)、富士フイルム(株)、テルモ(株)、(株)島津製作所、C-Core Brasil、キャノンメディカルシステムズ(株)の6社から主力製品や新製品の紹介がありました。デジタル化に対応した製品やポータブル超音波、可搬式X線装置、床ずれ防止のマットレスなど興味深い商品が発表されました。ネットワーキングセッションでは活発な懇談が行われました。

JICAでは、コロナ禍において「世界保健医療イニシアティブ」を打ち出し、感染症に強い社会の実現のために「予防」、「警戒」、「治療」の3分野に対してブラジル及び全世界において様々な支援を実施してきましたが、引き続き、新型コロナウイルス対策やブラジルの保健医療システムの強化に努めていきます。

【画像】

日系病院間の協議の様子

【画像】

コロナ禍の対応や奮闘について発表

【画像】

本邦企業からのプレゼンテーション

【画像】

日系病院代表者との記念撮影

【画像】

本邦企業の医療機器の見本