jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

【ペルー⇔神奈川県】ペルーから社会科の特別授業!-相模原市立新町中学校(2026年2月)

2026年2月27日、神奈川県の相模原市立新町中学校に向けた、JICAオンライン国際協力出前講座を行いました。中学1年生152名が参加し、ペルーで環境教育隊員として活動中のJICA海外協力隊、蓬田和弘(よもぎたかずひろ)さんを講師に迎え、ペルーの概要と課題についてお話いただきました。蓬田さんは、国立歴史保護区である、ペルー北西部に位置する「ポマの森」とその隣町である「チクラヨ」を中心に活動をしています。

本講座は、社会科地理の時間に学ぶ南アメリカ州における熱帯林破壊を中心とした課題について詳しく知りたいということでお申込みいただきました。

【社会科の先生による現地からの特別授業!】

蓬田さんは、現職参加(※)でJICA海外協力隊に参加している現役の社会科の先生ということもあり、生徒たちを上手く巻き込む授業展開で、終始楽しい雰囲気の中行われました。

南米大陸に位置するペルーは、南北に長く国土は海岸砂漠、アンデス山脈、アマゾン熱帯雨林の3つに分けられ、それぞれ全く違った気候や食文化があること、日本と深い関わりがあることなど、生徒の皆さんと対話をしながら説明してくれました。
生徒からは、「普通の社会の授業だけだったら知ることのなかったペルーという国について、学べて、面白かった」「自然環境の多様さやそれによって生まれる文化の多様さに驚き、とても印象に残った」などの感想がありました。

(※)現在の職業を続けながら、JICA海外協力隊に参加する制度

pic

ペルーといえば!の質問に生徒からもたくさんの回答が出ていました。

pic

各クラスから元気な発言が聞こえてきました!

pic

蓬田さんは日本人会で日本語も教えています。

【ペルーが抱える環境問題とは?】

アンデス山脈にある町「ラ・リンコナダ」は、標高5100mにあり、世界で一番標高の高い場所にある町と言われています。その町は、金の採掘をする人たちが勝手に住み本来、居住区ではないため、ゴミの回収はされないそうです。上下水道の整備もされておらず、汚染水がそのまま放流されている状況です。

豊かな自然や文化遺産がある一方で、環境問題を抱えるペルーで、蓬田さんは地域の子どもたちに環境教育を広める活動をしています。
蓬田さんの主な活動先である「ポマの森歴史保護区」では、乾燥による森林火災をはじめ、違法伐採や過放牧、ごみの不法投棄による環境破壊が問題になっています。伐採が進む原因の中には、住民によるコーヒー農場の拡大など、生計を立てるため、という理由もあり、非常に難しい課題であることも伝えてくれました。

社会の授業で触れる「アマゾン熱帯林地方の環境問題」について、生徒たちは実際に現地のリアルな状況を聞くことで理解が深まったようでした。生徒からは、「木をたくさん伐採してしまうことは、(現地の人たちが)生活するためでもあり、ペルー以外の国にもある共通点だと思うので、こうした問題にはこれからも関心を持っていきたいと思った」「森林伐採はすぐに止めるべきと思っていたけれど、生活のためにやっている現地の人たちもいることを知り、いきなり『NO』を突きつけるのではなく、環境教育と信頼関係を構築しながら進めるバランスが大切だとわかった」などの感想が出ていました。
また、「国際関係は政府同士の関係だけでなく、長い時間をかけて築かれる人々の交流によって支えられているのだと学んだ。これからはニュースを見るときも、歴史や文化のつながりという視点から世界を見ていきたいと思った」というような感想もあり、環境問題にとどまらず、たくさんの学びがある有意義な時間となりました。

pic

世界一標高の高い町はゴミの山!

pic

国立歴史保護区「ポマの森」にもさまざまな課題があります。

pic

地元の子どもたちに環境の大切さを教える授業をする蓬田さん