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【ボリビア⇔大阪府】動物への想いを力に-帝塚山学院中学校高等学校(2026年5月)

2026年5月30日、大阪府の帝塚山学院中学校高等学校に向けて、JICAオンライン国際協力出前講座を実施しました。高校2年生・3年生の39名が参加し、ボリビアで環境教育隊員として活動中のJICA海外協力隊、山部桂子(やまべけいこ)さんを講師に迎え、現地での活動やこれまでの経験についてお話しいただきました。

山部さんは、ボリビアの南部のタリハ県にあるタリハ市営野生動物保護センターにおいて、動物の飼育環境の改善や飼育管理方法の向上に取り組んでいます。

帝塚山学院中学校高等学校では、「創究講座/時事力養成講座」という授業で、生徒一人ひとりが卒業までに研究・論文作成・発表に取り組んでいます。今回は、その学習の一環として、海外で課題解決に挑戦している方のお話を聞きたいという希望から、本講座をお申込みいただきました。

【自らの専門知識やスキルを活かす隊員のキャリアパス】

講座では、動物園の飼育員として18年以上のご経験を持つ山部さんが、現在の活動に至るまでのキャリアについて紹介しました。
幼い頃に動物に関心を持ちはじめ、高校生の頃には動物に関わる仕事を志した山部さんが、その夢を実現するまでの道のりや、専門性を磨き続けてきた経験についてのお話は、生徒たちにとって今後の進路を考えるうえで大きな参考になったようです。動物への深い愛情と情熱が伝わるお話に、生徒たちも熱心に耳を傾けていました。

生徒からは、
「動物に対する愛情がとても伝わってきた」
「“ゴールすることが全てなのではなく、それまでの過程が重要”という言葉に感銘を受けた」
「小さい頃からの夢を叶えるために、自分で色々と調べて行動に移すことの大切さを感じた」
「私は将来学芸員になりたいので、狭き門であることなど共通点があり、参考になった」
「動物を通して世界とつながっているのが素敵だと思った」
「日本で培った知識や経験を海外の発展のために活かしているところがかっこいいと思った」
といった感想が寄せられました。

飼育員という仕事の難しさとやりがいについて熱く語っていただきました

“結果よりも過程が重要”というメッセージが印象に残った生徒が多かったようです

特定の分野を研究するヒントにもなったのでは?

【異文化の中で活動するということ】

開発途上国で活動する際、多くの海外協力隊員が直面する課題の一つが、価値観や時間感覚、生活習慣などの文化的な違いです。
山部さんも、職場の同僚との仕事に対する考え方や取り組み方の違いに戸惑ったり、問題意識そのものの捉え方の違いに苦労したりすることがあるそうです。
異文化の中で活動するためには、技術や知識を伝えるだけでなく、相手の価値観や文化を理解し、受け入れながら信頼関係を築いていくことが重要です。
山部さんはそうした違いに向き合いながら活動を続けていることを紹介してくださいました。

生徒からは、
「問題意識を持ち、自分でどう働きかけるかを考える姿勢を見習いたい」
「山部さんの行動力や柔軟性に尊敬の念を抱くとともに、自分も世界に貢献できるようになりたいと強く感じた」
といった感想がありました。

また、海外で活動することで見えてくる“日本”についてもお話しいただきました。
山部さんの配属先である野生動物保護センターには、多くの動物が保護されています。狭いゲージで飼育されていたインコやサルなどを見る中で、現地でのペット需要の高さを感じる一方、日本のペット産業についても考えるといいます。日本で販売されている動物の中には、海外の野生動物が含まれている可能性もあるとして、問題提起をしてくれました。
研究テーマとして「ペットの殺処分」について調べている生徒は、この問題提起に対して講座後に先生を通じて質問をするなど関心の高さがうかがえました。山部さんからも丁寧な回答が寄せられ、生徒の探究活動をさらに深める機会となりました。

山部さんの配属先である野生保護センターには多くの保護動物がいます

環境エンリッチメントに配慮した飼育環境の改善に取り組んでいます

廃材を利用したハンモックも手作りです!