2023年11月13日、河内長野市立千代田小学校の児童に皆さんに向けた、JICA国際協力出前講座を行いました。パソコンクラブの児童(4~6年生)の皆さん約20人が参加し、JICAキルギス事務所の安藤岳洋さんからキルギスについて学びました。
出前講座では、キルギスの文化や環境の紹介、国が抱える課題とそれに対するJICAの取り組みについての説明を聞きました。そして講師の安藤さんの仕事や生活についても、写真を交えて紹介していただきました。安藤さんは民族衣装で登場、現地語でのあいさつにも挑戦しました。写真で見る風景や食べ物が日本とかずいぶん違って、驚くことがたくさんでした。キルギスの人は、生活の近くにたくさんの動物がいるんですね。クイズもたくさん出され、楽しい講座になりました。
また、日本人とキルギス人の顔が似ていることについても触れられました。安藤さんは、「日本人とキルギス人は元兄弟で、魚好きは日本へ、肉好きはキルギスに行ったという伝説がキルギスにはあり、多くの人が知っている」と説明し、生徒たちが驚きました。古くからシルクロード沿いに位置しているため、食文化もさまざまで、多様なルーツを持つ料理が多いとのこと。ソビエト連邦の一部だった時代もあり、ロシア料理もたくさんありますが、中国やウズベキスタンなど周辺国と似た食文化も見られます。安藤さんのお気に入りの食べ物はラグマン。ラグマンは、うどんに似た太い小麦麺の上にいろいろな野菜の入ったスープをかけた中国風の雰囲気もあるウイグル由来の麺料理です。また、遊牧民の文化が色濃く残るキルギスには、肉を使った料理が豊富で、特に羊肉は重要な食材とされているそうです。ほかにも時間の柔軟な考え方など、日本と少し違う価値観を体感できるエピソードの紹介もあり、子どもたちは異なる文化や習慣に触れ、国際的な視野を広げる貴重な機会となりました。
世界には様々な生活、文化があります。日本のように時間に追われて忙しく生活し豊かさを追い求めることが、必ずしも豊かな生き方なのだろうか、そんな疑問を投げかけるような講座でした。千代田小学校からは「楽しいクイズや現地のあいさつの言葉などをご紹介いただき、任地国について関心を深めることができました。」というコメントが寄せられました。これからも、千代田小学校の皆さんが世界に目を向け、多様な価値観への関心をどんどん高めもらえることを願っています。
安藤さんは民族衣装で講義をしてくれました
人も食べ物も、違うルーツのものが自然に共存しています。
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