【ヨルダン⇔千葉県】ヨルダンのこと。難民のこと。ザータリ難民キャンプについて-市原中央高校

2024年1月29日、学校法人君津学園市原中央高校の高校1年生 (Global Leader Course)の9名の皆さんに向けた、JICAオンライン出前講座を行いました。講師はヨルダンにJICA海外協力隊として派遣中の長嶋優依さんです。

「現地語であいさつすることはとても大切」という長嶋さんの信条から、講座はアラビア語の「こんにちは」をみんなで練習することからスタート!その後、長嶋さんがJICA海外協力隊へ参加した理由について、小学生の頃から海外に関するテレビ番組に関心があり、海外で働くことに関心があったこと、大学を卒業して仕事をし始めた時、「誰かのために働いてみたい」という気持ちが大きくなり、JICA海外協力隊への応募へとつながったとお話されました。

次いで、ヨルダンという国がどういう国なのか、イスラム教のこと、どれくらいの難民の人々がヨルダンで暮らしているのか、写真や具体的な数字を用いて紹介。ヨルダンが受け入れている最も多くの難民がパレスチナ難民であること、また、ヨルダン隣国のシリア難民についても触れ、シリア難民は、ヨルダン始めトルコ、レバノン、イラク、エジプトなど多くの国が難民を受け入れていることがわかりました。また、長嶋さんの職場である「ザータリ難民キャンプ」について、キャンプの概要始め、難民の方々の生活、子どもたちの様子、国連の支援といった概況説明に加え、不自由に思われる難民キャンプでも網膜センサーでお金を管理しているといった驚くべき情報も写真を交えて紹介されました。

長嶋さんは現在、難民キャンプの女性支援センターで英語を教えています。子どもたちとの触れ合いの中で、「折り紙が好き」「元気いっぱい」といった日本の子どもたちと似ているところなど紹介した一方で、17歳の高校二年生の女子を例にとり、結婚という人生のとても大きな決断をすでにしている同世代の一生についても紹介。生徒たちは自分の人生と彼女らの人生とを比較する時間にもなりました。

その後の質疑応答・・・「何を食べているか」という質問へ、アラブの伝統的な食べ物「マンサフ」について紹介。「仕事のやりがいは」という質問に対しては、「英語を教えた生徒たちの世界が広がっていくのを目の当たりにした時」と答えました。参加した生徒たちが高校卒業後、どんな人生を選択していくのか、楽しみです。

受講後には、「高校で教壇に立たれているということで、高校1年生一人ひとりの目線に立った分かりやすいスライド資料を準備いただき、説明を頂きました。機会がありましたら、是非とも一度、対面でお話を頂けたらと思います。」と学校側からとても嬉しいコメントもいただいております。

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アラブの代表的な食べ物

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ヨルダンの難民状況

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長嶋さんの職場の難民キャンプの様子