【ベトナム⇔東京都】失敗の数なら誰にも負けないJICA海外協力隊が語る世界の広さ!卒業を控えた3年生へのメッセージ-練馬区立開進第四中学校

2024年3月6日、練馬区立開進第四中学校3年生の「総合的な学習の時間」として、JICA国際協力出前講座が行われました。生徒たちが国際協力活動や異文化に対する理解を深め、自分のキャリア形成へ生かすことを目的としたものです。講師は、JICA海外協力隊としてベトナムに派遣されている松葉遥花さんです。直前の打ち合わせで、学校側から「高校へ行くことが人生の全てかのように、生徒たちは日々高校入試に向けて頑張ってきた。合格した生徒も不合格した生徒もいる。入試を終えた生徒たちに、世界の広さと、失敗は恐れる必要がないことを語って欲しい」という要望がありました。講師の松葉さんは「失敗の数なら誰にも負けません」と内容の変更を快諾いただき、当日を迎えました。

授業の冒頭、簡単な自己紹介の後、JICA海外協力隊の概要やベトナムの食べ物、現在住んでいる街、ハイフォンについて紹介してもらいました。次に、派遣先のハイフォン市児童文化会館で取り組んでいる「社会教育(青少年活動)」の内容についてお話されました。なかなかイメージしづらい「社会教育」という分野について、「学校教育」や「課題がある子への教育」などと比較して、分かりやすく説明いただき、生徒たちも、部活動や習い事と関連付けてイメージできた様子でした。

その後、今日一番伝えたいこととして、「キラキラしているように見える大人でも、たくさん失敗して、案外泥臭く生きているんだよ」とお話がありました。前半とトーンが変わったことで、急に興味を示し始める生徒の姿も見られました。松葉さん自身、小学6年生の時に家族の問題をきっかけにしんどい時期を過ごし、中学2・3年生ではいじめを受け「死にたい、消えたい」といつも思っていたそうです。環境を変えたいと必死で勉強し志望校に合格するも、その後目標を見失ってしまい、大学入試では志望校すべて不合格、なんとか滑り込んだ大学にも通えなくなり、どん底だったとお話してくれました。ちょうど入試を終えた多感な生徒たちの心に響くお話でした。

最後に、夢だった国際協力の仕事にたどり着くまで16年かかった松葉さんから、「思うような進路に決まらなかった子もいると思うけど、そこであなたの人生が決まることは絶対ない」「そこでどう行動するかが人生を決めるカギだと思う」「キラキラしなくてもいい。目標を持ってそれに向かって頑張ることが大事。それによって、自分が自分でよかったと思える、あなたらしい人生を送ってほしい」と温かいメッセージがありました。
参加していた生徒からは、「自分が高校に行った時、どんなことをしたいかと聞かれるとはっきり言えない。今日のお話を聞いて、身の回りで興味があることから始めて、何か目標を見つけ、それに向かって頑張っていきたい思った」と感想がありました。

(以下写真は、講師・依頼主双方から、webサイトでの使用許可をとってあるものです。写真は、必要に応じて一部加工しています)

ベトナムでの生活を紹介

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講師の松葉さんの人生を踏まえてのメッセージ

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