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【東ティモール⇔京都府】派遣中協力隊にズバリ聞いてみた!「JICA海外協力隊とは」-京都工学院高等学校

2024年5月16日、京都工学院高等学校2年生約220名の生徒たちへ向けて、国際協力出前講座を実施しました。講師は、東ティモールに赴任しているJICA海外協力隊の大坂嘉奈子さんです。京都工学院高等学校は、JICA京都デスクを通じて、講師の大坂さんやJICA東ティモール事務所と共に、東ティモールを支援する活動(総合探求)を実施しており、今回の講座はその活動の一部という位置づけです。6~7人の生徒が夏に東ティモールを訪れ、学校の特色を生かした支援をする予定となっています。

講座では、JICA京都デスクの西川さんからの挨拶やJICAや青年海外協力隊についての説明から始まりました。「開発途上国からの輸入が50%以上のものは何でしょうか」といったクイズでは、私たちの暮らしは意外にも途上国からの輸入品に囲まれているという結果に、生徒たちは驚きの声をあげていました。

続いて、大坂さんの講座に移り、自己紹介やJICAの紹介、世界での活動の様子、東ティモールの生活の様子、海外協力隊の活動の紹介をいただきました。大坂さんは、体育を教える先生方へ、授業の展開の仕方などを教えています。しかし、課題も多く、「体育をするための場所が狭い」「雨が降ると実技ができない」「人数に対しての用具が少ない」「用具の管理ができない」といった問題が山積しているようで、それが原因で生徒たちも体育の授業を受けないことが多くなっています。先生たちに、どうして生徒たちが授業を受けないのか問いかけてみたところ、「わからない」「やんちゃだから」といった回答が返ってくるそうです。生徒側ではなく教育を提供する側に問題があることを認識できていないため、解決の道のりは遠いですが、授業の後に反省会を開いて振り返りを行うなど、出来るところから取り組んでいます。

講座の締めくくりとして、最後に大坂さんより、「課題解決は容易ではないが、協力隊として活動していて楽しい。異文化の中での苦労もあるけど、毎日が勉強です」と、力強いメッセージを寄せられました。

この講座では生徒たちから質問を事前に集めており、講師が答える時間もありました。「東ティモールに親近感がわいたことはありますか」「普段はどんなことをしていますか」「娯楽はどんなことをしていますか」「東ティモールのどんなところが好きですか」といった、大坂さん自身に向けられた質問が多かったようです。

京都工学院高等学校からは、「JICAについて知らない生徒が多い中、視野を広げられたことが伺える感想が多かったです。自分も国際協力をしたいという気持ちになったという感想もありました。」とのコメントいただきました。

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講師が苦労しながら現地の課題解決に取り組んでいます。。

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現在をポジティブにとらえる、力強いメッセージです。