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【ベトナム⇔山口県】国際化と衣生活~ファストファッション これからも買いますか?~JICAオンライン出前講座-山口農業高等学校

2024年2月16日、山口農業高校の生徒の皆さんに向けた、JICAオンライン出前講座を行いました。参加された生徒の皆さんは74名で、他に山口農業高校の家庭科の先生3名、山口大学教育学部の西尾先生が参加されました。講師は現在、ベトナムで観光振興支援をされているJICA海外協力隊の上地将太さんです。上地さんは、協力隊に参加される前はeコマース(インターネットを通じて行う商取引)の企業で活躍されていました。

今日の講座の目標として、「一つでも気になるものを見つけて、家族や友達と共有する」ということが提示されました。その後今日の本題であるファストファッションのお話が始まりました。講師からの「ファストファッションとは?」「なぜファストファッションで買うのか?」といった問いかけから始まりました。また、「皆さんが今身に着けている服はどの国で作られているのか?」という問いかけに、生徒は自分の着ている服のタグを探して「Made in 〇〇」と答えていました。

「セールで買った一着1130円のポロシャツ、作った人にはいくら支払われている?」という問いがあり、生徒の皆さんの答えは、200円、300円、500円といった金額が多数を占めました。上地さんから、正解は10円ということを聞いた生徒さんたちはかなり驚いた様子でした。

その後、ファストファッションの製品を作っている工場のビデオや写真を見ながら、私たちが購入している安い衣料品が、開発途上国での児童労働、低賃金労働、劣悪な労働環境によって支えられていること学びました。同時にファストファッションの負の側面だけではなく、フェアートレードをはじめ、働いている人たちの生活に配慮して衣料品を製造しているところもあり、雇用の創出、収入機会の創出、女性の収入向上など正の側面についてもお話してくださいました。

講座後、生徒たちから「今までファストファッションについて深く考えたことがなかったので、今回話を聞いて深く考えるきっかけになったし、色々なことを知れてよかったです。」「私たちの知らないところで、色々な問題が起きているのに、日本のニュースではあまりそういった問題を目にしないのは何故かと思いました。今回気になったことについて調べてみようと思います。」との声が寄せられました。

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ベトナムの文化・食生活などの紹介

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ファストファッションの裏側の低賃金労働を数字で見てみる