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- 【マラウイ⇔愛知県】貧しいってどういうこと?~盗んだ人にも盗まなければならない理由があった~JICAオンライン出前講座-岡崎市立六名小学校
2024年6月19日、岡崎市立六名小学校の6年生5クラス、169人の子どもたちが、JICAオンライン出前講座に参加しました。講師は、マラウイでJICA海外協力隊(障害児者支援)として活動中の前山和(まえやまなごみ)さんです。総合的な学習の時間の中で子どもたちの国際的な視野を広げることをねらいに実施されました。
前山さんはマラウイで暮らして1年になり、たくさんの写真があります。写真を見せながら各クラスをどんどん指定して「これはなんでしょうか?」など問いかけ、子どもたちに答えてもらいました。洗濯、お風呂(水浴び)、ゴミの始末のしかた、街にいる動物、食事、服など、マラウイでの生活は日本とは全く違いますが、生活はとても楽しそうです。ちなみに大きめのタライ2つ分の水で、1日分のトイレ、洗濯、お風呂のすべてをまかなうそうですよ。
参加者の子どもたちからは、「小学校で人気の遊びは?」「学校は何時間授業?」「マラウイで好きな料理は?」「病気になった時はどうする?」「何が一番不便?」「どんな車が走っている?」「どんな水を飲んでいる?」「学校給食はある?」など、たくさんの質問が出され、すべて丁寧に答えてもらいました。答えの内容も予想外で、とてもおもしろかったのではないでしょうか。
講座の後半では、貧困の実態についてもふれました。マラウイは世界でも最も貧しい国と言われています。「貧しい」って何でしょうか。「お金がない」だけではなく、仕事がない、医療が受けられない、学校に行けない、(安全な)水が少ない、そしてそうしたことを理由に、モラルや治安が低下するということまで含めて「貧しい」ということです。貧しいことが問題を引き起こし、それらの問題がまた貧困を引き起こしています。前山さんは、自分の学校の子どもたちの間で「盗み」が発生してしまったエピソードを紹介してくれました。盗んでしまう人にもその理由があることが分かり本当に衝撃を受けたとともに、そういう現実が身の回りにたくさんあることに気づかされました。参加者の皆さんに「私たちにできることはなんでしょうか」と問いかけました。そして、勉強して世界を知ること、そして世界とのつながりに興味を持つことの大切さについてお話ししました。
講座の最後は、マラウイの子どもたちも画面に登場してくれて、六名小学校の皆さんも大喜び!「ムリバンジー」と、事前に練習した挨拶をしてしめくくりました。
大きめのタライ2杯分で、1日分のトイレ、お風呂、洗濯をする節水生活
盗んでしまうのは悪いと分かっている。でも盗まなければならない理由もあることが分かった
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