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- 【セネガル⇔シンガポール】将来やりたいことを実現させるには?「国際協力とキャリアプラン」JICAオンライン出前講座―シンガポール日本人学校中学部
2024年7月22日、シンガポール日本人学校中学部の2年生145人を対象に、「JICA海外協力隊を通じて考える国際協力とキャリアプラン」と題して、JICAオンライン出前講座が実施されました。講師はセネガルに看護師として派遣されている賣野(うりの)由紀子さんです。
はじめに、賣野さんがJICA海外協力隊の看護師隊員としてセネガルで活動するようになった経緯をお話しくださいました。賣野さんは、文系の大学生のときに、当時中央アフリカ共和国で活動していた助産師さんをテレビで見て、アフリカで母子保健に貢献したいと思うようになりました。そして、セネガルに語学留学をしてフランス語を習得し、製薬会社でMRとして働きお金を貯め、看護師の資格を取り臨床経験を積み、改めて修士課程で助産師の資格を取り、再び病床での経験を経てから、JICA海外協力隊員としてセネガルに派遣されました。
賣野さんは、地域の母子保健の状況を改善するために様々な活動をしています。いつか母となる女性が栄養の摂れるものを買うために、また女性の経済的自立のために、カラフルなアフリカ布を使ったバッグや小物を作り販売できるよう、職業訓練を企画・実施しています。さらに、セネガルでは中学校に進学できない子どもや進学しても途中で止めなければいけない子どももいるため、より多くの子どもに必要な知識が届くように、小学校高学年に向けた性教育の実施を働きかけています。看護師・助産師としての知識や経験は、病院での患者さんや妊産婦さんに対する医療サービスの提供にとどまらず、母子の健康上の問題を原因から解決するために、様々な方法で働きかけることにも活かせるのですね。
生徒たちは、「自分が大事にしたいこと」と「自分が将来やってみたいこと」が交わる「将来やりたいこと」を探し、「挑戦するために、今の自分に不足しているもの」を、ワークシートを使って各自で分析しました。
最後に生徒代表から、「自分が将来どのように社会に貢献できるかを考える機会になった」との感想がありました。終了後、同校からは「講義中の『やりたいことをやりたいときにできるとは限らない』という言葉が響いたようで、様々なことにチャレンジしていきたいという思いを持った生徒が多かったです」というコメントをいただきました。
(以下写真は、講師・依頼主双方から、webサイトでの使用許可をとってあるものです。写真は、必要に応じて一部加工しています)
活動先の保健ポスト(医師のいない病院)の賣野さんとスタッフ
賣野さんの活動紹介スライド
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