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【スリランカ⇔地理総合オンラインセミナー】高校の地理総合で活用できる!〜画面越しに交流する難しさ〜を考える~JICAオンライン出前講座―地理教育フォーラム

2024年7月27日、第3回地理総合オンラインセミナーに集まった主に高校の社会の先生たちを対象に、国際協力出前講座を実施しました。地理総合オンラインセミナーは、これからの地理総合で、どんな授業ができるのかを先生たちが学び合う場です。この日はまず、「Google Earthを活用した気候の学習」「グループワークで学ぼう!世界の気候と生活文化」「地理院地図の使い方」などのテーマで数名の先生から実践・研究発表が行われました。その後、「オンライン講座体験談〜画面越しに交流する難しさ〜」というテーマで、スリランカに赴任するJICA海外協力隊(小学校教育)の遠藤和弥さんが登場し、JICAオンライン出前講座を行った経験を紹介しました。学習指導要領の改訂により、高校では2022年度以降、「地理総合」が必須科目となり、「国際理解と国際協力」が3本柱の一つになっています。JICAの出前講座を組み合わせてどんな授業ができるのか、そうしたヒントになることをねらっています。

遠藤さんがこれまで実施したオンライン講座で使ったパワーポイントを見せながら概要を紹介しました。日本とスリランカの「違いや共通点」に着目したり、たくさんの写真を見せながら現地の人、文化や気候、生活、動植物の違いに触れたりしたことを紹介しています。出前講座では説明だけでなく、クイズを入れて児童・生徒たちの発言を促したりもします。遠藤さんの経験では、「質問タイム」が最も充実すること、オンライン講座の難しさとしては「相手の反応が分かりにくい」ことを挙げ、その対応策を提案。双方向のやり取りをどのように作っていくかが重要で、可能であれば事前アンケートを活用し、児童・生徒が本当に知りたいことを伝えることが重要だと説明されました。さらに、児童・生徒が、現地の課題の解決策を一緒に考えるようなことができれば、両方にとってメリットのある交流になると考えている、とお話しされました。
今後、高等学校の地理総合の授業でも、出前講座が組み込まれ活用される日が来るのが楽しみです。

(以下写真は、講師・依頼主双方から、webサイトでの使用許可をとってあるものです。写真は、必要に応じて一部加工しています)

現地の人や文化直接触れて生活しているのがJICA協力隊の強み

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オンライン出前講座の課題と工夫について

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