2024年8月20日、水戸市立内原小学校の放課後学級の30名の子どもたちを対象に、JICAオンライン出前講座を実施しました。講師は、ベナンに赴任中のJICA海外協力隊の方です。この講座は、夏休み中に放課後学級に来ている生徒たちが世界の様子を知ることができるようにと企画されました。
まず、「内原小学校からベナンまで、歩いたら何日かかる?」というクイズが出されました。ウェブ検索結果によると、155日、約5か月歩き続ける必要があるとのことで、子どもたちは驚き、遠さを実感していました。
次に、講師の方は、衣食住などのベナンの文化や歴史を紹介。昔、アフリカでは奴隷貿易があり、ベナンの人も、お酒や布、武器などと引き換えにアメリカやヨーロッパへ運ばれ、奴隷として働かされていました。また、彼らがベナンに帰れず、売られた国で働き続けなければなりませんでした。こうしたことを聞き、内原小学校の子どもたちは驚き、声をあげていました。
また、ベナンの小学校の様子も紹介。ベナンでは、授業は家で話している言語ではなく、1年生からフランス語で行われるそうです。家で話す言葉と勉強で使う言葉が違うと、勉強が難しそうですね。ほかにも日本との違いがあります。学校の昼休みが毎日3時間もあり、先生も生徒も一度家に帰ってお昼ご飯を食べます。また、次の学年に進級するために、テストに合格しないといけないそうです。一方、隣の家に住んでいる子どもの将来の夢は、パソコンを使った仕事をしたい、飛行機に乗りたいといったものだと紹介をしてくれました。ベナンの小学生も、内原小学校の子どもたちと同じようなこともあれば、違うこともありますね。
最後の質疑応答では内原小学校の子どもたちから、「ベナンの子どもたちの間でどんな遊びが流行っているか」と質問がありました。ビー玉を落として当てる、ペタンクというスポーツに似た伝統的な遊びがあるとご紹介くださいました。
内原小学校からは「後日、保護者が放課後学級に迎えに来た時や家で、講座の話を聞き、この講座により児童が『世界に目を向ける』ことができたと感じました。大人になったらベナンに行ってみたいという児童もいて、『世界を知る第一歩』が達成できたと思います」とのコメントをいただきました。
野菜を売っている人々
ベナンの小学校の特徴。日本とは違うところもあれば同じところもある
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