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【パプアニューギニア⇔大阪府】世界の多様性や多文化に触れる!JICAオンライン出前講座-大阪府立緑風冠高等学校

2024年9月20日、大阪府立緑風冠高校の3年生38名を対象に、JICAオンライン出前講座が実施されました。講師は、パプアニューギニアに赴任しているJICA海外協力隊(青少年活動)の内山翔太さんです。講座の目的は、日本とパプアニューギニアの違いを学び、世界の多様性や多文化に触れることです。緑風冠高校の3年生は社会科の選択科目で世界の地誌について学んでおり、今回はパプアニューギニアに焦点を当てた1時間の授業が行われました。内山さんは、首都ポートモレスビーから車で約1時間の場所にあるソゲリ小学校に赴任し、4年生に英語、算数、理科、美術、環境教育を教えています。

まず、ソゲリ小学校の教室の様子を写した1枚の写真が提示されました。内山さんは高校生に問いかけます。「日本の教室と何が違うでしょうか?」高校生はさまざまな視点で違いを見つけました。児童数が多いこと、地面に座って授業を受けていること、校舎の違いなど、1枚の写真をきっかけにパプアニューギニアの教育現場の現状が見えてきます。次に、環境問題にも触れていました。ソゲリ小学校がある地区には、行政のゴミ焼却施設がなく、ゴミ収集車や分別ルールもないため、人々はそれぞれの家でゴミを燃やしたり、放置したりしています。以前内山さんが、出身の奈良の小学校とソゲリ小学校をオンライン授業で繋いだ際には、日本の小学生からゴミ拾い活動が紹介され、それを聞いたソゲリ小学校の子どもたちが自分たちの生活の中のゴミ問題に着目し、啓発ポスターづくりやゴミ収集活動を行ったそうです。日本での一つの取り組みが遠く離れたパプアの子どもたちの意欲につながり、新しいアクションを引き起こす可能性を知る一つのエピソードだったのではないでしょうか。内山さんから緑風冠高校のみなさんには、「自分の好奇心と体験を大切に。何か自分で体を動かして活動をしていくと、世界が広がり、世界ともっとつながっていける」というメッセージが送られました。

最後の質疑応答では、パプアニューギニアについて、高校生の皆さんから「国旗のこの鳥はなんですか?」「どんな野菜がありますか?」「家庭料理はどんなものがありますか?」という質問や「英語力をつけるにはどうしたらよいですか?」といった高校生らしい質問まで多くの質問が出ました。内山さんには一つ一つに丁寧に回答いただけ、とても充実した質疑応答になりました。

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写真を見ながら日本の教室風景との違いを考えます

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パプアニューギニアの国旗に描かれている鳥は何ですか?と質問