2025年3月6日、長野県富士見町立境小学校の4年生約20人のために、JICAオンライン出前講座を実施しました。社会科の学習の一環で行われたこの講座の講師は、パラグアイで活動する五嶋友香さん(日本語教師)です。
人生を豊かにしたい!
ことばが全く通じなくてもなんとか生きていくことはできますが、その場所で使われていることばがわかったら、人生は大きく変わります。五嶋さんは、ことばがわかるということは、「できることが増える」、つまり「人生が豊かになる」ということだと考え、日本語教師の道を選びました。この日本語教師という仕事を通じて、とても素敵な出会いがたくさんあったそうです。その出会いをきっかけに、自分から海外に出かけ、もっと人生を豊かにするために海外で活動することに決めたそうです。
「日本」がたくさん、パラグアイの学校
戦後、日本からの移住者の歴史を持つパラグアイ。今、五嶋さんは「エンカルナシオン日本語学校」というところで、主に日系の子どもたちに日本語を教えています。パラグアイの学校であるにも関わらず、日本ルーツのイベントが盛りだくさん!運動会、七夕まつり、そして敬老の日のお祝いもするそうです。学校に通っている日系の子どもたちは、おばあちゃんやおじいちゃんがご存命の場合は、イベントを見に来てくれるそうです。野球や太鼓なども子どもたちによって脈々と続けられているそうです。こうした行事を続けることで、自分たちのルーツを忘れない。そういった心持ちには、何か感慨深いものを感じます。
世界に目を向けることの大切さを知ろう
最後に5分程時間をとって、「世界に目を向けることの大切さ」について考えてみました。日本にいながら、なぜ世界のことを考えることが大切なのか。参加者の子どもたちはクラスメートと話をしながら一生懸命考えました。「『私たちは関係ない』ではなく、みんなで助け合うことが大切だから」。そんな意見も出ました。
同じ地球で暮らしている以上、「関係ない」は寂しい、みんなで仲良く手をとりあって生きていける、そんな社会の実現を目指したい。そう語る五嶋さんの目には、凛とした力がみなぎっていました。そんな講師に導かれ、境小学校の子どもたちは、きっと将来世界に羽ばたいていくことでしょう。
パラグアイの移住の歴史をもつ学校で、様々な日本の行事に関するイベントが行われています。
世界に目を向ける大切さを考えてみましょう。きっと、新しい発見がたくさんあります。
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