2025年3月10日、大阪府門真市立東小学校の6年生約80人が参加し、JICAオンライン出前講座を実施しました。社会科に関する学習の一環で行われたこの講座の講師は、グアテマラで活動する嶋津智香さん(栄養士)です。
なぜJICA海外協力隊に?
嶋津さんは中学生の修学旅行でJICA地球ひろばに訪れたことがきっかけで、国際協力、JICA海外協力隊に興味を抱きました。その後、ちょうど14年前の明日、嶋津さんの故郷である宮城県は、東日本大震災という巨大な災害に見舞われました。この時、「宮城県や東北地方が大変な時に、日本中そして多くの海外の人が支援してくれたように、いつかは私が困っている人や国の力になりたい」と思ったのがさらに国際協力に関心を深めるきっかけとなったそうです。
グアテマラと日本の小学校の違いは!?
たくさんの現地の写真を使って、嶋津さんが活動するグアテマラの紹介ツアーが始まりました。主食がトウモロコシを使った様々な料理があったり、首都には巨大なツリーのモニュメントを備えた大きなショッピングモール、反して素朴な農村風景、マヤ文明時代に建てられた遺跡が手付かずのまま多く残っているなど、様々な日本との違いに触れながらのツアーでした。
ツアーの最後には、グアテマラの小学校の写真をみんなでみて、自分たちが通う小学校との違いを見つけるクイズをしました。みんな、いくつ見つけられたかな?
食べ物もあるのに、なんで栄養不良になるの?
中南米で1番、世界でも6番目に5歳未満児の子供の栄養不良率が高い国、グアテマラ。その栄養不良状態を良くするために活動している嶋津さん。東小学校のみなさんに、どうして栄養不良になってしまうのかを考えてもらうため、グアテマラの畑・学校・市場の写真を子供たちにみせ、理由を考えてもらいました。食料不足、食べ物の偏り、栄養のある食事を食べさせていない、安全な医療や水がない等、日本とは異なる様々な状況が原因となっています。
そこで嶋津さんが訴えます。「知らないことを知ろうとすることはとても大切です」と。助け合いは、自分との違いを考えることから始まります。東小学校のみなさんも、本日見つけた違いから考えたことを元に、世界の協力現場に旅立っていくのに、そんなに時間はかからないかもしれません。
どうして栄養不良になるのだろう??この写真を見て、生徒たちは一生懸命考えました。
講座を通して、東小学校の皆さんが知らないことを知るきっかけになったら嬉しい、と話していました。
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