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【ガーナ⇔アメリカ】小学6年生の社会での活用!つながる私たちの世界―デトロイト補習授業校

2025年3月9日、アメリカのデトロイト補習授業校の小学校6年生約90名に向け、JICAオンライン出前講座を実施しました。講師は、ガーナに赴任するJICA海外協力隊の松田靖大さんです。今回の講座は社会の授業の一環として、国際協力の分野で活躍する人の体験談を聞く、というねらいのもと実施されました。

松田さんの自己紹介とJICA海外協力隊の紹介をいただいたあと、実際に活動されているガーナについて、写真やクイズを交えながら説明してくださいました。アフリカと聞くと一年中暑いというイメージがありますが、ガーナは雨が多い季節と少ない季節があり、雨が多い季節は涼しいと感じる時もあるようです。ガーナのお家はレンガや土で作られている家もあり、水をためているタンクが必ずあるそうです。というのも、毎日のように断水が起こるため、いつ水が出なくなっても良いように備えているとのことでした。​そのほかにも、停電がよく起こること、道端にごみがよく落ちていること、バスはあるけど何時に来るかわからないこと、など児童のみなさんにとって非日常なこともガーナでは当たり前とのことで、皆さん真剣に松田さんの話に耳を傾けていました。

次に、松田さんのガーナでの活動についてです。松田さんは実際に農家を訪問し、一緒に作業をしながら困っていることや必要としていることを聞いているそうです。「一緒に働くことから現地のことを知る」「ガーナの人からしたら自分はよそ者。自分がやりたいことを優先しすぎない」ことを念頭に活動し、ガーナの人たちと一緒に考え、話し合い、解決に向けて対策を実践しているとのことでした。

ガーナで活動をしながら様々なことを学んだ松田さんですが、児童のみなさんへ3つのメッセージを送ってくれました。病気になっても気軽に病院へ行けない途上国では、元気だった人も突然亡くなってしまうことがあるそうです。松田さんもガーナに来てから身近な人を突然亡くし、「まわりの人を大切にしよう」と痛感したそうです。2つ目のメッセージは、「世界のことに関心をもとう」。遠く離れていても、自分の身の回りのモノ・コトはアフリカ(世界)につながっているという視点を持ち、関心を持って過ごしてほしいとのことでした。最後のメッセージは「毎日を楽しみながら、学び、好きなことには全力で」。整った環境で勉強ができることは素晴らしいことなので、好きなことはとことん追求してがんばってほしい、と力強い言葉を送ってくれました。

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「一緒に作業をすることではじめて知ることもある」と語る松田さん

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松田さんが実際に住んでいる家。断水・停電がよく起こるそうです

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現地のバス。パンク修理も手作業で行っているそうです